130 スカウト/ BADGIRL ページ30
.
そして次々と「どうして隠していたのか」「アイドルになったのはお金が必要になったからなのか」と失礼極まりない質問が飛び交ったが、Aちゃんは俯いたままマネージャーさんが当たり障りなく答えていた。
そして10分間の質問タイムが終わり、Aちゃんの体調も考慮した上で記者会見は終了した。
彼女はもう自力で立てないようで、マネージャーさんと他の人に支えられて退場して行った。
「…今ネットの反応見たんだけど、」
「どれ? …うわ、手のひら返しがすげーな」
「…」
@___
Aちゃん、ご両親いなくて施設から出てきたんだ…。
愛情も何もかも施設で受け取ったんだろうけどその施設に迷惑かかったらと思ったら、本当に怖かったよね。あんなに謝らせてごめんね、まだ高校2年生なのに。怖かったよね。
@___
まさかAちゃんもただ施設の職員と兄弟みたいな存在の子たちと買い物行っただけでこうなるとは思わないよなあ…
@___
うきょちゃん顔真っ青で声もマイク持つ手も震えてて、見てるこっちが泣きそうだった。ていうか記者の質問失礼すぎ。お金の話とかいいでしょ聞かなくて。
@___
ガチで服装にまで文句言ってるおっさん何なの?ｗｗｗｗｗｗ
高校2年生なんだから好きな服着させてあげなよ
さすがにこの会見でAちゃんを責める人はほとんどいないらしく、同情や哀れみの言葉が並んでいた。
「アイドルってさ、人に愛されるけどその分無条件に見られるんだよね。…俺、うっきょんは強いと思ってたんだ。でもこの子ですら、こうなっちゃうんだよ」
「…」
「…うっきょん、アイドル辞めないよね」
「どうだろうなあ。スバル、DDDの時は何でアイドル続けてるんだろうって言ってたのに、今度は辞めないでほしいって、どっちだよ」
「う〜〜、わかんないよ俺もっ。今のままのうっきょんも嫌だけど、だからと言ってアイドルを辞めてほしいんじゃないんだよ」
「明星くん…」
あんなに素の笑顔が出なくなってしまった原因は、Aちゃんの周りで勝手に起こる悪いことのせいなんだろう。
Aちゃんのあの顔が頭から離れなかった。
.
131 イベント/ 七夕・確認→←129 スカウト/ BADGIRL
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 492人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
かげやま(プロフ) - LIさん» コメントありがとうございます！ただただ私が書きたいことを書いているので、そう言ってくださる方がいることに喜びを隠しきれないです(;_;)お待たせしてしまうこともあるかもしれませんがこれからも楽しんでもらえるように頑張ります！本当にありがとうございます。 (2022年9月26日 6時) (
レス) @page44 id: cbb4c9f31f (このIDを非表示/違反報告)
LI(プロフ) - 今日の更新ありがとうございます！本当にこの物語大好きです。毎回泣きそうになりながら読んでいます！このお話の内容が本当に大好きです。これからも作者様のペースで更新頑張ってください。素晴らしい作品をありがとうございます。 (2022年9月25日 20時) (レス) @page42 id: 8345af9beb (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：かげやま
| 作成日時：2022年8月21日 1時
