計画21 ページ30
零「……瀬名、くんや…?2人で何を…」
驚いたような顔をして私達の2人の光景を見ていた。
私は朔間先輩に事情を説明しようとした。
すると腕に力が入り、強く引っ張られる
『!?』
何かと思えば、瀬名先輩が焦った表情を浮かべて私を引っ張りながら走る
そして私は、確信した。
零「せ、瀬名くんやっ!?その嬢ちゃんをどこに…」
その声に耳を傾ける素振りは一切しない。
むしろ聞きたくないように、逃げるように私を連れて走っていく
私は抗うべきなのだろうが、確認したいことがある。
仕方がない。今はこの人に従おう。
朔間先輩はもう姿が見えなかった
***
泉「はぁ……ったく……」
昇降口からだいぶ離れた薄暗い廊下
立ち止まると瀬名先輩の手が離れた、私は静かに携帯を取り出してマネージャーに遅れることを連絡しようとした。
するとその腕を捕まれ上に持ち上げられた
『!』
急なことに滑らせてしまい携帯は音を鳴らして床に落ちる。
一応画面割れ対策として強化ガラスのシールを貼っているから、割れる心配は無いだろう。せいぜいそのシールにヒビが一筋入る程度。
とにかく、まずはこの状況と向き合う事が最優先だった。相手は一応男子高校生。しかも3年。女の子1人の力ぐらい簡単に防げるだろう。
あまり手荒な真似はされたくない。いや、この人はそれを嫌うだろうけど、可能性は最悪ある。
じゃあどう切り抜けるか。
普通は掴まれたらダメだ。だからその前に相手の動きを見てそれを避け、捕まらずに交番や明るい所に行くのが妥当。
家に直帰は絶対ダメ。後から出待ちされたり、悪意のあるイタズラもされてしまう。最悪近所にまで迷惑がかかってしまう。
でも今はそんな状況じゃない。腕は捕まれ逃げることは愚か、携帯はなく、しかも薄暗いため人気は全く無い。
どうする、ああクソっ…アイドルは顔も命。それはわかってるけど顔面殴って逃げたい……
自分もアイドルだからかそれを嫌がってしまう。もしこんな事で殴ってステージに上がれないようになったら、ファンは落ち込むはず。アイドルは皆を笑顔にするもの。それをアイドルである私が壊すわけにはいかない…
てかこいつ、さっきから黙って私の顔を見つめて……何?正直気持ち悪い…
「あんたさぁ、本当に女の子?」
は?
「普通恐いのにさ、余裕な顔して。」
はぁ…そんなことか…
『余裕じゃないですよ。弱ってるところ見せるの、あまり好まないんでね。』
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ひよりたん(プロフ) - 夢主ちゃん頑張って!あと更新待ってます! (2021年8月19日 10時) (レス) id: 5b72c3e53e (このIDを非表示/違反報告)
キランゆっくりん★(プロフ) - 恋乃さん» ありがとうございます!頑張りますね (2020年12月15日 6時) (レス) id: 6a64826c27 (このIDを非表示/違反報告)
恋乃 - 続きが気になります頑張ってください応援してます。 (2020年12月8日 15時) (レス) id: 39b0ab1df5 (このIDを非表示/違反報告)
キランゆっくりん★(プロフ) - まやさん» ありがとうございます! (2020年4月26日 0時) (レス) id: 6a64826c27 (このIDを非表示/違反報告)
まや - 分かりました!更新頑張って下さい! (2020年4月23日 21時) (レス) id: d480575806 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:キランゆっくりん★ | 作成日時:2018年11月18日 14時