【募集企画】東方幻想記録物語8巻 (ページ47)

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優しい人刻宮美優ページ47

私はなんだかんだ知らないところに来ちゃったけど綺麗なお姉さん達がお話聞いたら一晩泊めてくれるんだって。

「でも本当にお話を聞くだけでいいんですか？裏がありそうで怖いんですけど……」

「もう、心配しなくても取って食ったりしないわ。でもあなた、とても美味しそうね。……そんなに怯えないで頂戴。ただの冗談よ」

毎日呪霊という名の化け物と戦ってて、死線も数えられるほどだけど越えてきた私が怯えている理由。それはこの人が人間じゃない気がするから。泊めてくれるのは素直に嬉しいし、そんな悪い人の気配もしないけど、この人、強い。下手したら私でも負ける。本能が言ってるもん。

「美夜に……ファラーシャ様！ご無事でなによりです、お嬢様がとても心配なさっていて……。美夜もそうだわ！私がどれだけ心配したか！……そしてあなたは誰ですか？ファラーシャ様のご客人のようですが」

するとファラーシャさんが困ったように微笑んで｢ごめんなさい｣と言った。

「私は刻宮美優と言います！色々あってここに来たんですが、泊まるあてがないので、一晩だけでも泊めてもらえないかと思いまして！」

大丈夫、大丈夫

「それで、泊める代わりに私の話を聞いてもらおうかと思ったの。ねえ、良いでしょう？……あら？見慣れない子が居るわね」

「俺は神凪志貴だ。俺もここには厄介になると思うからよろしくな、ファラーシャ、美夜、美優」

「初対面で下の名前呼び捨てってどんな狼藉だッ」

｢ふっ、｣

｢え？｣
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『悟、初対面の相手に呼び捨てなんてどうなんだい？』

『あ？いいだろ別に。俺の方が強いんだし』

『ねーねーさとにぃ、よびすてってダメなんだよ？しってる？』

『ぷっ、2歳児に言われてるじゃないか』

『うっせえな!!』

ｶｼｬ

『あ、硝子!!写真撮るな、!!』

『いいじゃん、別に』

『硝子、その赤面してる五条の写真ちょうだい』

『わたしもー!!』

『いいですよー』

『っ!!お前ら!!』
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｢すみません、兄達を思い出してしまいまして。なんでもないですっ!!｣

「じゃあ行きましょうか、美優さん。ほらこっちよ」

｢はいっ!!｣
「どうしたって、明らかにおかしいじゃん。だってさっきまで咲夜様の妹と組んで何か考えてたのに、急に帰ってきて外来人をもてなすなんてまるで別人。……いや、もしかして本当に全く違う人とか？例えば、そう。―――ファラーシャさんが、誰かに操られてたとか」

…え？