医者にぃとちび。４ (ページ9)

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雅「観月ちゃん、お口触るね～。」

「ﾋﾞｸｯΣあっ、あっ！わぁーっ泣」

雅「嫌なんだよね、ごめんね？」

観月ちゃんが暴れることを想定していたようで、先生も観月ちゃんが落ちないようにしっかり支えてくれる。

観月ちゃんが顔を左右にイヤイヤして動かす中、俺は奥歯を丁寧かつ迅速に診察することに努めた。

先生も数を数えて落ち着かせようとしてくれるけど、不快感でいっぱいの観月ちゃんには届いていないらしい。

雅「観月ちゃん、頑張ってね。あとこっち側だけだからね～。」

「わぁーんっ！泣」

あとちょっとのところで、観月ちゃんにも我慢の限界が来てしまったようだ。

「いーっ！Σ泣」

雅「いでっ！いててててっΣ観月ちゃん、痛い痛いっ！」

思い切り指を噛まれてしまった。
離してと言ってもなかなか離してくれないので、しょうがなくもう片方の手であごを引いて指を抜いた。

指にはくっきり歯形の後がついていて、ジンジンする。

先「すいません！大丈夫ですか？」

「ふぇーっ！あーっ、あーっ！泣」

雅「だっ、大丈夫です！観月ちゃん、嫌だったね。ごめんね？」

なんとか見終えた後だったから、先生に検診が終わった旨を伝えた。

あ、そういえば･･･
翔と潤はどうだったんだろ；

雅紀はさくら組の検診を担当した歯科医の元に向かった。

雅「あ、ねぇ。うちの翔と潤はどうだった？」

医「２人とも虫歯なかったですよ。」

雅「よかった～！･･･泣いたりして迷惑かけてない？」

医「潤くんは嫌がらずに診せてくれましたよ？翔くんは渋ってなかなか口開けてくれませんでしたけど笑」

雅「やっぱり･･･ありがとうね。」

家に帰ってみると、歯科検診があったことなど忘れて、はしゃぎまわる２人にほっとした雅紀。

歯形のついた人差し指は、しばらくジンジンと痛んだままでした。