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乾燥した肌寒さを覚えて起きる朝。
グリムと私は、ゴーストさんたちに明日からのウィンターホリデーの話をされている。
「冬の長期休暇のことさ。
ほとんどの生徒は実家に戻って年越しを家族と祝うんだ。ご馳走を囲んでねえ」
家族での年越しや、友人とのクリスマスパーティー。
一瞬だけ、楽しかった思い出を回顧した。それももう過去だ。ここには私の家族なんていない。
「そういえば、グリムの家族は？」
出来心だった。
「オレ様の家族？うーん、よく覚えてねえんだゾ。
気が付いたら一人で腹減らしてたがする。
すげー寒くて、ずっと誰かが迎えに来るのを待ってたような。
それで、その後どうしたんだっけ？
よく思い出せねえな」
聞いて後悔した。
痛いところを探られる鈍痛を私は知っているというのに。
勢いでグリムにハグする。
「ふなっ！
何なんだゾいきなり！」
「ううん。
ちょっとやっぱグリム大好きだなーって」
「い、いきなり気持ち悪いこと言うんじゃねーんだゾ！
むず痒い」
「酷くない！？
こんなに愛が籠ってるハグなのに！」
「オレ様の腹に顔うずめて吸ってるヤツに言われたくねえんだゾ」
「だって最高の癒しなんだもん。
グリムのお腹の毛、好きだよ」
寒くなるにつれ、温かいグリムが重宝する。
温もりは、心を豊かにするからね。
秋学期最終日、HRでクルーウェル先生に課題をしっかりやれと釘を刺された私たち１−A。
「はー、やっと窮屈な寮生活から解放される〜！」
「うっ、さすがナイトレイブンカレッジ。
宿題の量が多いな」
「わかる。多いよこれ。
1人でできるか微妙だなあ」
「そん時はしょうがねーからオレが答え見せてやるって！」
「えー。エースの合ってるかわかんないからなー。
あ、モブA〜！
休み明けに課題のわかんないところあったら聞いてもいい？」
２列前の席の濃緑髪、うちのクラスで成績が良いオクタ寮のモブA君に声を掛ける。
「あー、いいよ！
代わりになんかお礼くれるんだろ？」
「でた〜、守銭奴〜。
ま、その時に考えるわ」
アズール先輩のとこの寮生としてふさわしい狡猾な笑み。
冗談交じりに話せるくらい、うちのみんなとは仲が良くなった。
「ちょ！オレ！
オレが教えてやるんだって！！一番のマブだろ！無視すんなって！」
「待てきらり！
僕もわからない問題ばかりだろうが、他人の答えを丸写しするのは！
それは少し、優等生としてアレだろう！」
バシバシ叩かれる両肩。
必死過ぎかて。
「ひたすらにうるせーんだゾ」
「やかましいな！
そういうとこ好きだけど！」
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ハク(プロフ) - ちりさん» ちりさん初めまして！コメントありがとうございます！マイペース更新で申し訳ないですが、これからも続きますのでよろしくお願いいたします！すごく励みになります！ (2021年2月27日 13時) (
レス) id: 0da3a6c4bf (このIDを非表示/違反報告)
ちり(プロフ) - 続編おめでとうございます！更新楽しみに待ってました！続き楽しみにしてます！ (2021年2月1日 23時) (レス) id: 8fda52038f (このIDを非表示/違反報告)
ハク(プロフ) - ナツロさん» ナツロさんはじめまして！ありがとうございます！恐縮です！ (2020年11月2日 17時) (レス) id: 0ebe25b1eb (このIDを非表示/違反報告)
ナツロ - とても素敵なお話ですね。陰ながら応援させて頂きます (2020年10月24日 13時) (レス) id: 49a0e1785e (このIDを非表示/違反報告)
ハク(プロフ) - 雪華さん» 雪華さんはじめまして！小さい頃以来触れていないのでどっぷりハマるくらい浸ってはいないですが、一応履修済みです。エドが初恋でした！唐突な質問の言い出しっぺである雪華さんはいかがですか！？誰推しでした？ (2020年10月13日 1時) (レス) id: 0ebe25b1eb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ハク | 作成日時：2020年10月12日 12時
