〈ツイステ〉魔法が効かない監督生

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「ケイト先輩、やっぱ完成見計らって食いに来ただけじゃん！」

「まあまあ味見係ってことで！
それに俺は別のオシゴトがあるから〜！」


「お仕事、、、？」


「んん〜まだ秘密！」



ほらまた。そうやってはぐらかす。


頑張って手伝いながら作ったタルトは、お店屋さんの物よりもずっとずっとおいしく感じた。



「トレイ先輩天才、、、！！
わたしもうこれ毎日でも食べたいです！！」


「オレ様！オレ様もなんだゾ！！」


「嬉しいこと言ってくれるな後輩たち。
でもきらりなら一人でも作れるんじゃないか？

4人の中でかなり手際よく筋よく動いてくれたからな。普段からいろいろ作ってたりしたんじゃないか？」


見透かすように言う先輩。


さっきのレオナ先輩のときにも改めて実感したんだけど
本当にこの学園の人たち、性格は知らないけどもとにかく
いちいち顔がいいんだよなあ、、、ズルい。


「先輩こそ、そんなに褒めて貰ったら照れちゃいますよ。
ちょいちょいです。先輩には敵わない」


「お前は妹みたいで可愛いなホント。」


爽やかに笑いながら私の頭をポンポンと撫でる。
それはまるで兄弟にするように。


「ああ〜！トレイ君ってば、きらりちゃんのことお気になの？
なかなかそんなこと他人にはしないじゃん、めずらしっ！」


「そうか？
ほらほら美味しく食え。頑張ったお前らの特権だぞ？」


「あっはぐらかしちゃってホントズルいんだから〜
そだ。ねーねえトレイ君、アレやってよ」



ケイト先輩も対外じゃないけどな。人のこと言えないですって。



「アレ？、、、ああ、あれか。
お前たち、好きな食べ物はなんだ？」


トレイ先輩に唐突に聞かれてみんなそれぞれ好物を伝えていく。


「それじゃあいくぞ。
＿＿＿＿＿＿『薔薇を塗ろう！』

ではマロンタルトをもう一口どうぞ」


誘導されるままに一口食べてみると、これはすごい。
マロンタルトが私の好きが詰まった味になっている。


「すごいですね。味を変える魔法がクローバー先輩のユニーク魔法なんですか？」


「正確には『要素を上書きする魔法』だな。
味だけじゃなく、色や匂いなんかも上書きできる。
効力は短時間しか持たないからドゥードゥルみたいなものだ。
だから俺はこの魔法をドゥードゥル、落書きって呼んでる」



やっぱり魔法はすごい。
学園長が魔法は万能ではないと言っていたが、可能性は無限大じゃないか。



「先輩やっぱりすごいですね！？
いいなあ、私も魔法が使えたらよかった」

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