ネズミの君と

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横尾side


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太輔に電話をかけ、二人でミツのもとへ向かった




藤「北山の状態は？」


「わかんない。すぐに電話切ったから」


藤「やっぱりタマの事故現場に向かったんだろうな。」


「俺もそう思う。」








俺もついて行けばよかった

やっぱりこの世界は



ミツにとって生きづらい世界だ









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走っていると一人の男性が慌てた様子でこっちへ向かっていた


あの日以来会うことのなかった人だった




「湊さん、、。」




あの時、車を運転していた人


そして裕太を殺した人だった






湊「俺の娘だってわかって近づいたのか！？」


「何の話です？」


湊「北山が俺の娘と一緒にいた」


「Aのことですか、、？」


湊「私たちはもう関係を持たないと約束したでしょう！」






藤「今更花束なんか持ってタマに謝りに来たんですか？」





太輔は怒っていた





湊「Aにはもう近づかないでくれ。」


藤「いつまでも嘘を隠し続けられると思ったら大間違いですよ。」


湊「うるさい！もう終わった話だ！」


藤「いつか北山があなたを殺しに行くかもしれません。」


湊「あんな状態のやつができるわけない。」


藤「北山はもう気づいています。事故じゃないって」









藤「俺はあなたを絶対に許しません。」









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〜五年前の事故の後〜



藤ヶ谷side




どうしてもタマが自分から死のうとするなんて思えなかったから


俺は道路に設置されていた防犯カメラやお店の人に聞き込みをした


ニュース番組ではタマが歩いているところの映像だけが使われており

どうやって接触したのかもわからなかった








そうして事故現場の防犯カメラの映像を見ることができた







横断歩道を渡っているタマに向かって


容赦なく車が突っ込んできた






「これやばいっすよねぇ。」という防犯カメラの管理人を無視し


トイレへ駈け込んで吐いてしまった









自分で飛び出したなんて真っ赤なウソ


あの事故を担当している警察に話を聞きに行っても


もう捜査は終わったと言われ何もしてくれなかった









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そして運転手の情報を手に入れ、


”湊 一真”という一人の人物を見つけた





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