ネズミの君と

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「藤ヶ谷先生のとこ？」


横「人生相談でも乗ってもらったらいいじゃん。」


「えー。」


宮「確かに！俺とか横尾さんとかだといい話できなさそうだし！」




痛ってぇ！と渉さんに殴られた頭を宮田さんがさすっている




「一人で？」


横「ちょうどミツの薬もなくなったのよ。」


「ミツさんまた薬飲みだしたんですか？」


横「最近Aでも効かないらしいから」


「私を薬みたいな言い方しないで。」


横「色気が無くなったんだわ。」


「最低。」


横「とにかく行ってきて」


「それが人に頼む態度ですかー？」


横「あと、絵の具も。」


「絵の具？」


横「頼んだわー。」






とりあえずこのカフェにかくまってもらってるわけだから


渉さんのお願い事かなえてあげよっと









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藤ヶ谷先生はメンタルクリニックの先生をしている


渉さんのカフェを出て最寄り駅の二駅先にある


見た目はクリニックってわかりにくいから


多くの患者さんが来るらしい






入ると受け付けのお姉さんに声をかけられた


『ご予約ですか？』


「いや、藤ヶ谷先生に会いたくて。」


『予約を取っていただかないと困るんですけど。』




明らかに不機嫌だ


いやこれは完全に怒っている




『お引き取り願えますか？』


「あ、すいません。」




まあ藤ヶ谷先生には何も言ってないし


渉さんが電話してくれたんじゃないのー。




諦めて帰ろうとしたとき



見覚えのある顔がいた








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千「あれ一人？」


「藤ヶ谷先生に用事があったんですけど」


千「受付の子にそう言えばいいじゃん。」


「めっちゃ怒られたんですけど」


千「あーあ。ガヤさんのファンの子だって思われたんじゃないの？」


「渉さんが連絡してくれればよかったのに」


千「たぶん、ガヤさんが言ってなかっただけだから」


「それもどうなんですか。」


千「ガヤさん、意外と抜けてるから」






良かった。千賀先生がいて






千「キタミツは連れてきてないの？」


「外に出られるわけないですよ。」


千「そーかなー。Aがいれば大丈夫だと思うんだけど」








渉さんも千賀先生も私がミツさんの薬かのような話し方をする


別に何でもないんだけど





結局千賀先生に案内され藤ヶ谷先生のとこへ向かった


その時に受付のお姉さんを思いっきりにらんでやった

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