ネズミの君と

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二「大丈夫か？」


結局あやふやのまま中野さんは帰ってしまった


佐藤さんが退学したのは私のせいだって言われてるみたいで


辛くて涙が止まらなかった









「中野さんは強いですよね。」


二「まあそのせいで巻き込まれてるのはお前だけどな。」


「知ってたのに何もできなかった」


二「でも、中野も私が岡田にチクりましたって言ってねぇけど。笑」


「そうなんですか？」


二「だって言ったら中野がターゲットになるかもしれないだろ？」





あんなに私のこと責めてたのに


結局自分のこと守りたいだけじゃん





二「堂々とお前を責めてて面白かったわ。笑」


「なんで中野さんと話すように仕向けたんですか？」


二「だって中野がお前と話したいって言ってきたから」


「あんな感じになるんだったら話したくなかったわ」


二「結局はそういうもんなんだって」


「何がですか？」


二「昨日あんなことがあって何か変わったか？」


「別に何も」


二「山下がいなくなっただけで誰も佐藤に対して何も思ってないだろ？」


「確かに。」


二「中野もあんな風に言ってたけど私が正しいってことをアピールしたいわけ」





何もできなかったくせに。と二階堂先生はぼそっと言った







「意外と冷たい人ですね。」


二「Aが言ったんじゃん。」




いじめはなくならない




二「そのなかでどうやって生き残るかだよなー。」






二階堂先生は泣いている私にティッシュをくれた




「さっきティッシュはないって。」



二「チクったの中野だってクラスメイトに広めてやろうか？」






二階堂先生は冷たい目でそういった


背中が凍るような低い声


時が止まったような感覚









この人は本当に先生なんだろか。


いつもの優しい二階堂先生じゃないような








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二「冗談だよ。笑笑」




あーはっはっは。といつものように歯を見せて笑っていた




「びっくりしますよ。」


二「だって生徒にこんなこと言わないもん。」


「本当に二階堂先生ですか？」


二「Aとは距離が近いような気がするなぁ〜。」


「その言い方なんか気持ち悪いです。」


二「俺がこんなこと言ってただなんて他のやつに言うなよー？」


「誰に言うんですか。」


二「校長とかに絶対言うなよ！」





結局自分を守りたいんかい。笑


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