ネズミの君と

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あなたside


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横「ミツとデートしてくれば？」




あの日渉さんにそんなことを言われてからカフェにはなかなか行けていなかった

忙しいってのもあったけどなんとなく行きづらかったし



ミツさんのことを考えるだけでドキドキしてしまって


会うのも緊張してしまった



ましてや”デート”という言葉に動揺している私は


今ミツさんの部屋に行っても普通に話せる気がしない







「あーーーーー。」







こんなにダラダラと引きずってればいつまでたっても会いに行けない

渉さんが余計なこと言うから


そもそもミツさんがこんな私とデートに行くわけがない


外にも出られないのに









「あーーーーーーー。」






二「うるさい。」


「どうしましょ。」


二「さっさと帰れ。」


「帰る場所がありません。」


二「だからって体育教官室にくるな。」





最近、教室でもクラスの人と話すのがめんどくさいと感じるようになり

進路の話ばっかりでイライラしている周りは

大人しく勉強する人もいれば将来を簡単に考え何も対策しない人もいて


まあ人それぞれだから関係ないけど

と思っている私もまだ何も決まっていなかった







二「担任が困ってたぞ、お前が進路決まってないから」


「そんなに進路って大事ですか？」


二「夢とかないの？」


「まだ子供のままでいたいです」


二「そんなまた無謀な願いを俺に言ってどうする。」




二「大人は楽しいぞ。自由になれるからな。」








そうか？自由になれるのかな？


そりゃ一人暮らしすれば親の目も気にしなくていいけど

働かないとお金は稼げないし

将来自分がどうなっているのかだって想像がつかなかった







「じゃあどうして大人になる前に子供は消えちゃうんですか。」


二「何の話だ。」


「ニュースとか見れば駅のホームらから飛び降りたり、ビルの上からってものありますよ」


二「それは難しい問題の話だな。」





二階堂先生はうーん。といいながら顎を抑えていた






二「その子にとっての解決策はそれしかなかったんじゃないかな」





辛い時頼れる人がいないほど苦しいことはない

その子たちは今の世界に希望が見えないと判断して消えてしまった





二「Aは変なこと考えるなよ。」







ニュースを見れば、誰かか消えてて

誰かを傷つけてしまった人が何人も出てくる







そんなもんだ。何も変わろうとなんかしない。





だから生きてても意味がない。



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