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Aside
其れから脅しの言葉を聞いて爆弾魔さんの指示に渋々従う国木田さん。
至極不満そうな顔をしてはいるが。
太「不味いな....探偵社に私怨を持つだけあって、奴は社員の名前と顔を把握している。此れでは社員の私が行っても彼を刺激するだけだ。さて...どうしたものか。」
そう言って太宰さんは何か思い付いたように僕と敦を見つめて"ニヤァ"と云う効果音が着きそうな顔をした。
敦は太宰さんの考えを察知して凄い顔に為っている。
太「あーつーしーくーーーん、」
敦「嫌です!」
太「未だ何も言ってないよ〜?」
敦「言われなくても分かります!!」
『そうですよ、太宰さん。』
...流石に此処で『此れは入社試験だよ』と伝えるのも違うよねェ。
良し、僕も此れが本当の事件だと考えて、試験に参加しよう。
『まァ、でも、此の中で爆弾魔に顔が割れていないのは僕と敦だけ。太宰さんが行けばもっと刺激して危険度が増すのみ。』
太「その通り。」
僕の言葉を聞いて少し納得する敦。だが、未だ行きたく無さそうだ。
敦「あ...でも!Aは兎も角僕が行っても何も出来ませんよ!」
太「大丈夫、少しの間犯人の気を逸らしてくれれば良い。...そうだな、落伍者の演技でもして気を引いては如何かな。」
そう言って太宰さんは敦と僕に小道具(新聞紙の束)を渡す。
太「安心し給え。此の程度の揉事、探偵社にとっては朝飯前だよ。」
.....楽しそうだな、太宰さん。
其れから、二人で爆弾魔さんの方へ向かう。
さて、どう動こ...敦「や、やや、やめなさーい!」
敦「お、親御さんが泣いてるよ!」
...そう来たか。
まァ、敦が嗚呼言っても辞める訳は無く。
爆弾魔「な、何だアンタらッ!?」
でも、犯人の気を此方へ向ける事は出来た。
敦は物凄く怖がって居るが。
そりゃァ、普通に孤児院で育ったなら、爆弾魔に会う事なんて無いもんなァ。
『僕らは...騒ぎを聞き付けた一般市民、と云う感じの者です。』
「取り敢えず、爆弾は辞めませんか?」
そう、僕が言う前に、敦が喋り出した。
敦「いいい、生きてれば好い事あるよ!!」
爆弾魔「好い事って?」
だが、そう言われ敦は焦り始めた。
...ヤケクソになってるなァ、思い切り見切り発車だし。
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中さ - 更新頑張ってください (2021年7月5日 13時) (レス) id: 0fd42ba9ca (このIDを非表示/違反報告)
錆猫(プロフ) - 麗さん» 楽しみにして下さり有難うございます!そろそろ更新致しますので、宜しくお願いしますっ! (2021年5月29日 22時) (レス) id: c415d172df (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 続き楽しみにしてます! (2021年5月29日 16時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
錆猫(プロフ) - サトさん» コメント、ありがとうございます!その言葉が励みになります!更新頻度を上げられるよう頑張ります。 (2020年10月16日 18時) (レス) id: c415d172df (このIDを非表示/違反報告)
サト - とても、面白かったです。続きが気になります。楽しみにしています。 (2020年10月16日 7時) (レス) id: e677a0c284 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:錆猫 | 作成日時:2020年8月16日 0時