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元同期 ページ5

「誘拐ですか」

「人聞きの悪い事を言うな」

無表情で告げるこの男。
やっぱり同一人物と確信した。

「演じるなら最後まで演じたらどうなの?バーボン様」

「様をつけないでくれ。僕も君に聞きたいことがあるんだが」

「私は何も聞かない。だから答えないわ」

「待て…何故クラブにいる。どうして消えた」


人の話を全く利かないで自分の要求を押してくるのは変わらずだわ。

「刑事を辞めて路頭に迷っていた私を学生時代にお世話になった人がクラブのママをしないか誘われたのよ」

「どういう関係だ」

「学生時代のバイト先のママ」

「なっ…君は夜の店でバイトしていたのか!」


別に問題はないわ。
今時未成年でも夜の店で働いているんだから。

「一応店に出たのは18歳になってからよ。夜の店で働くのが行けないとでも?」

「いや…しかし」

「別に芸は売っても体を売るながモットーよ。私はこの仕事に誇りを持っているんだから」

「誰にも告げずに消えたのにか」

「ハッ、任務中にドジをして走れなくなったのに?こんな無様な姿を晒せと…冗談じゃないわ」


あの事件で私は刑事生命は立たれ、何処にも居場所はなかった。
別に警官になるのも目的があったからだから執着はない。


「どうして言わなかったんだ」

「同情なんてごめんだわ。私のプライドが許さない…憐れまれるなんて嫌よ」

「相変わらずだな」


私が走れなくなってから同情の声が広がり居心地は最悪だった。
刑事としてすべきことをした。

だけど怪我が治らないなら私に居場所はない。


「あいつ等には言わないで。言うなら店には来ないで…」

「客を選ぶのか」

「銀座にはルールがあるの。そのルールを破るなら二度と銀座には足を踏み入れないようになるわよ…中には暴力関係者もいるわ」

「君は刑事だろ!」

「元よ。未練もないわ…あんな組織」

私は理由があって警察学校に入りある事件を調べていた。
刑事になった後もある事件を追っていたのだけど、刑事を辞めざるをえなくなってしまった。


「過去は捨てたわ。だから必要ないわ」

「待て!」

「ここでサヨナラよ」


私は車から出て人込みに逃げ込んだ。



「Aちゃん?」

「景?」


何故だろうか、今夜はやたらろ元同期に遭遇するな。

傷だらけの猫→←危険な客



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killerハリケーン(プロフ) - とても、面白いです。更新楽しみにしてます (2022年7月27日 12時) (レス) id: 720db65644 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ししゃも | 作成日時:2022年7月14日 14時

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