パトロン ページ12
「A!どうしたんだ!」
あの後私達はその場を離れ、藤原様の元に合流した。
とは言え、すぐ傍で待ちかまえていたのだが。
「藤原氏…藤原前副総理の兄君が何故!」
「私の事を持っているようだね…訳ありか」
「申し訳ございません藤原様…」
「無理をしなくていい。とにかく私の別荘に行こう」
この近くに藤原財閥の別邸がある。
そして到着したのは大豪邸だった。
「手狭だが我慢してくれるかい。岡村、すぐに医師の手配を」
「かしこまりました」
お抱えの医師を呼んでくださり私は手当てを受けた。
「Aさん、あれ程無茶をしないようにと言ったのに…貴方の体はもう無理が聞かないんですよ」
「すいません佐久間先生」
「もう刑事は辞めたんでしょう」
藤原家お抱えの医師の佐久間先生は私の怪我の治療にも拘わらってくれた人だった。
その所為か過保護だ。
二時間ほどお説教を受けた後に。
「君達二人は公安だね。そして赤井秀一君」
「何故俺を…」
「藤原家は政治一家だ。私の祖父は元総理大臣で叔父は防衛大臣で叔母は文部省に関わっている…この意味が解るかね」
藤原様は藤原家の跡継ぎで茶道総本山の代表だ。
次男で跡継ぎになったのは長男である宗太郎様が政治の世界に入った事もある。
「警察機関の情報は常に入っている。そして最近我が国に不法侵入した困った組織にもね?君達は過去にも困った問題を起こしてくれてね…今回の事は国に報告すべきかな」
「それは!」
「ある組織に潜入しているのは警察だけではない。政治をする者もゆすぶりをかけているんだ。だが筋を通さないなら私達は認めない…我が国の権威を汚す事は許さない」
普段は温厚な藤原様が鋭い視線を向ける。
「日本とアメリカは敵対関係ではないが、関係が悪化すれば火の粉を被るのは国民だ。FBI捜査官として責任ある行動をして欲しいね。そして彼女は私のお気に入りなんだよ」
「「「は?」」」
「彼女を傷つけるなら私は職権乱用もいとわない。覚えておきなさい」
三人の視線が痛い。
そんな目で私を見ないで欲しいわ。
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killerハリケーン(プロフ) - とても、面白いです。更新楽しみにしてます (2022年7月27日 12時) (レス) id: 720db65644 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ししゃも | 作成日時:2022年7月14日 14時