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私は昔から男難の相がると言われて来た。
その通りだと思うけど刑事になってからはまさにその一言に限る。
後は私にハニトラをかけて来た男は犯罪者だったり、他にも私を良く思わない連中の回し者。
他にも数えればきりがない。
恋よりも仕事を優先する所為で恋愛なんて真面にできなかった。
事件を追うのに最優先だった私を誰よりも愛してくれたのは彼だけだったかもしれない。
「Aちゃんの好みってどんな男!」
「室長と呼びなさい下っ端」
現在特別対策室のメンバーで飲み会中。
離れた場所でははっちゃけている部下達。
目の前でハイテンションになっているのは去年に対策室に移動になった親友の弟だ。
「いやぁ僕の先輩なんて」
「いや、アンタは永遠の末っ子よ」
「そんなぁぁぁ!」
我が対策部の最年少刑事。
ドジっ子刑事でもありまだまだ半人前だ。
「まぁまぁそーちゃん。そんなしょげるなって…まだ二十代前半で若いんだからさ」
「萩原さぁぁぁん」
「そう言うのがダメだって気づけば花巻。だからアンタは万年春なのよ」
「クールな司ちゃん!俺とデートしない?」
「うざい」
隣でワインを飲みながら氷のように冷たい視線を射貫くのは元科学捜査班で対策室の中では一番の頭脳を持つ。
「つーか下っ端の癖に」
「それ言われると辛いんだけど」
「防護服着ないで殉職とか馬鹿じゃないの?しかも何で室長が面倒見ないとダメなのよ…本当に迷惑な男。神奈川県警にでもいけばいいのに」
「いや、事故の怪我で現場を走り回るのは難しいって言うか」
「じゃあ、ハニトラ要員になれば?」
情け容赦の無い我が対策課の頭脳。
基本、他人に興味を示す事がないのだが。
「それでさっきの質問!」
「ボスの好みは年上で頭のいい男だから。まずアンタはない」
「えええ!そうなの?」
「後、ボスは婚約者いるから」
「へ?」
「だからお呼びじゃないのよ」
「そんなぁぁぁ!」
店の中で騒がないでほしんだけど。
「っていうか、何で知ってんの!」
「ああ、ちょっとやりしました」
「犯罪よ」
「大丈夫ですボスのあれまでは流石に」
「アンタねぇ!」
なまじハッカーとしての才能がある所為で裏目に出たか。
既に私のプライベートは筒抜けだった。
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作者名:ししゃも | 作成日時:2022年6月22日 13時