元公安の審神者は歩く人間国宝〜

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毎回の事ながら騒々しい。

「主君、無理をしないでください」

「そうだよ。もう休む時間でしょ？ボク達に任せて」

頼もしい前田と乱が部屋を出て行く。

「主君はもうお休みになられましたのでお静かに」

「はぁ？もうかよ」

「寝不足はお肌の敵なんだよ」

「人形だろ？」


廊下で聞こえる声に心配になりながらもお茶を飲む。


「やっぱり早いうちに事情を話すべきかしらね」

「部屋にこもりっきりなのは病だと話すか？」

人形の姿は私の男性恐怖症と病気と安全のためだとちゃんと話すのにも少し時間が欲しかったが、彼のように不信感を抱く刀が増えるのはまずいかもしれない。


「切国…ごめん」

「アンタは気にするな。俺達はなんともない」

「そうだね。お詫びにこのローストビーフを作ってくれるならいいよ」

「本歌…」


長義は日に日に食事に貪欲になっていく。
元から顕現したら美味しい物を食べたかったらしい。

「後、ままかりに酒盗という酒の肴を食べてみたいよ」

随分と酒の肴を知り尽くしているな。
珍味の内に入るのだけど何処で調べたのか。

「じゃあ、今夜に仕込んでおくわ」

「楽しみにしているよ」


真夜中に、厨房に忍び込んで仕込もう。
流石に糠漬け等は部屋に保管できないし生ものだしね。




「じゃあ、万事屋に行きましょう」

「え？」

「このところ部屋に籠ってばかりです！幸いにも明日は短刀以外は遠征です」

「僕達がお供します」

「行こうよ主！」


前田に秋田と蛍丸が万事屋に行きたいとせがむ。

「主君と一緒にお団子を食べに行きたいです」

「そうね…たまには」

普段から部屋に引きこもっている私の世話をさせている彼等にの可愛いお願いを聞いてあげたい。


だけど、この行動が後に自分の首を絞めることになるのだった。

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