9日目 ページ11
木曜日。
学校は休んだ。行く気になれなくて休んだ。
その日も病院に行った。入院の手続きを行ったりそのまま主治医の話を聞いたり。
父はやはり芳しくない様でカテーテルを刺しているのに尿意を感じたと言って立ってみたり腹がすいたと言ってみたり水が飲みたいと言ってみたりしてるそうだ。
主治医に父のお腹は大きい時はもっと大きい時があって今は小さい方ですと伝えた時。主治医は嘘だという顔をしていた。
この日娘さんの言っていたことが分かりました。腹水を抜いても抜いてもすぐ貯まります。
点滴で栄養を入れても全部腹水として流れる。
血液に必要な水分も栄養も全部腹水に流れています。
泣くしか出来なかった。祖父には泣いてもどうしようもないんだ、と看護師さんには今おとうさん寝てるんでがSkypeで見てみすか?と父に面会させて貰った。
父は寝ていた。家にいた時のような苦痛は浮かべておらず安心したように寝ていた。涙が止まらなくて、会いたくてタブレットを抱き抱えたまま泣いた。
看護師さんは背中を撫でてくれた。祖父は寝てるのに泣いたって話しかけたってしょうがないともう良しにしなさいと、
私はまた来るからねと声をかけてメモを残して帰った。
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作者名:名無し | 作成日時:2020年12月31日 3時