『面倒くさい男』 ページ41
土方said.
「トシ、あれから結局どうなったんだ?」
「あー、来るとは言ってた。」
「お!そうなのか、日時はどうする?」
「細かい話はしてねェ。」
朝、朝食をとっていると隣に近藤さんが座りAの話を始めた。団子屋で出会って以来、会うことが出来ずその話も無くなるのではないかと思っていた。
「じゃあ千早殿に連絡しておいてくれ。貴方の都合に任せますと。」
「彼奴の本名、Aだそうだ。というか...連絡先知らねェ。」
「じゃあA殿だな。じゃあ連絡がつかないのか、参ったなあ」
まだ彼奴の事は知らない事だらけだと思い知らされた。この前は連絡先を聞くなんて事まで頭は回らなかった。ひたすら万事屋と話す姿を見せられ、俺自身がAと話したのはほんの二言三言だ。
「何でィ、まだそんなウブな事やってんのかィ土方この野郎。」
「誰がウブだ!」
総悟が近藤さんの前に座り、話に割り込んできた。
「トシ、名案があるぞ。もう一度この件を理由に会いに行けばいいのさ!」
「本当土方さんは面倒くさい男ですねィ。惚れた女に会いに行くにも理由付けなきゃなんねェのかィ。」
「...仕事が立て込んでそんな場合じゃねェ。」
「今はそんな忙しくねェだろ?ついでに連絡先も聞いてくればいいさ。」
会いたいという気持ちが無いわけではなかった。寧ろ会いに行けるのなら会いに行きたい。
しかしそれを実行するのは勇気がいる事だった。その部分が自分の不器用で面倒くさい所なのだろう。
「連絡先の一つぐらいスマートに聞いてこいよ土方ー。できるだろ土方ー。」
「テメェは黙ってろ!!」
俺は腰を上げた。会いに行くために急いで仕事を終わらせて仕舞おうと思った。
会って何を話そうか。きっと会えば、彼奴の前で取り繕えはしないから考えても無駄だろうに、そんな事を考え会うのを楽しみにしている自分がいた。
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絹紗(プロフ) - クリームチーズさん» コメントありがとうございます!更新頑張ります! (2019年8月22日 10時) (レス) id: 19a58175b5 (このIDを非表示/違反報告)
絹紗(プロフ) - もりこさん» ありがとうございます!励みになります〜! (2019年8月22日 10時) (レス) id: 19a58175b5 (このIDを非表示/違反報告)
クリームチーズ(プロフ) - 私も今日初見で来たのですが、本当に好きなお話です!更新楽しみにしてますので、頑張って下さい!!!! (2019年8月21日 22時) (レス) id: 7b6c8b39e8 (このIDを非表示/違反報告)
もりこ(プロフ) - 今日初めて拝見したんですが、とてもいいお話ですね!土方さん大好きなのでとても嬉しいです!続きがとても楽しみです、更新頑張ってください! (2019年8月21日 20時) (レス) id: b540dd18b2 (このIDを非表示/違反報告)
絹紗(プロフ) - Decemberさん» コメントありがとうございます!気付けば話が重くなってしまってました笑、更新頑張ります! (2019年8月18日 7時) (レス) id: 19a58175b5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:絹紗 | 作成日時:2019年8月3日 22時