『本物の夜兎』 ページ24
建物の奥へ奥へ、襖を蹴破り廊下を目的地まで一直線に走っていく。
『夜兎が晴太を連れてったんなら、鳳仙の所に晴太はいるはず。』
「夜王の場所が分かんのか?」
『この建物に入ったのは数回しかないけれど、日輪の近くにいるのは分かる。』
晴太は日輪を救いにきた。鳳仙は確実に日輪を取られまいとするだろう。そう断言出来る程に鳳仙の日輪に対する執着は凄まじい。
『神楽!!』
「こいつは驚いた。誰かと思えばおたくらか、生きていたとは。団長が聞いたら喜びそうな連中だ。地球にも少しは骨のある奴がいたってね。」
本物の夜兎...いくつもの戦場を生き延びてきたのが手に取るように分かる。
「いよいよお出ましか。」
「ひー、ふー、みー、よー....1人はもうやったとして何か一人入れ替わってねェか?」
「おい、寝ぼけてんじゃねェぞ。」
その声と共に神楽は夜兎を殴り飛ばした。
「誰が地球産アルカ。こんな田舎者達と一緒にすんなヨ。こちとら根っからのシティ派ネ。」
「まいったな、共喰いは趣味じゃねェんだ。」
神楽が殴り飛ばした夜兎はそう言いながらこちらへ戻ってきた。この小さな体で大柄の男を殴り飛ばしたのだから彼女も夜兎なのかもしれない。
「銀ちゃん、ここは私に任せるアル。行くヨロシ。」
「馬鹿か、4人がかりでもやべェ相手だ。」
「行って下さい銀さん、Aさん。神楽ちゃんは僕が守ります。」
「はぁ!?何言ってるアルカ!?お前何か足手まといアル!さっさと行けよ!」
「足手まといです銀さん!さっさと行って下さい!」
「お前だっつーのォォ!!」
神楽はそう言いながら新八の胸倉を揺らした。
「...てめェら待ち合わせの場所は分かってんだろーな?」
「次会うときは」
「日の下で」
「上等だ。A行くぞ。」
銀時に名前を呼ばれ私達は鳳仙の元に走り出した。月詠や神楽新八の武運を願って。
101人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「銀魂」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
絹紗(プロフ) - クリームチーズさん» コメントありがとうございます!更新頑張ります! (2019年8月22日 10時) (レス) id: 19a58175b5 (このIDを非表示/違反報告)
絹紗(プロフ) - もりこさん» ありがとうございます!励みになります〜! (2019年8月22日 10時) (レス) id: 19a58175b5 (このIDを非表示/違反報告)
クリームチーズ(プロフ) - 私も今日初見で来たのですが、本当に好きなお話です!更新楽しみにしてますので、頑張って下さい!!!! (2019年8月21日 22時) (レス) id: 7b6c8b39e8 (このIDを非表示/違反報告)
もりこ(プロフ) - 今日初めて拝見したんですが、とてもいいお話ですね!土方さん大好きなのでとても嬉しいです!続きがとても楽しみです、更新頑張ってください! (2019年8月21日 20時) (レス) id: b540dd18b2 (このIDを非表示/違反報告)
絹紗(プロフ) - Decemberさん» コメントありがとうございます!気付けば話が重くなってしまってました笑、更新頑張ります! (2019年8月18日 7時) (レス) id: 19a58175b5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:絹紗 | 作成日時:2019年8月3日 22時