研究ファイル１５４ ページ38
訳が分からなくなってきやがった
ベルの死んだ兄貴が六弔花だったってだけでパンクしそうだが
今、目の前ではもっと可笑しなことが起きてやがる
「チッ…ミルフィオーレ同士で殺し合い始めたと思ったら
斬りつけてきやがったり、どっちがどっちか分かりやしねぇ！！」
ワーグナーの野郎には混乱を避けるために死霊魔術は使わないように言い聞かせたはずだ
が、目の前で動いてる半数は間違いなくそれだ
「どうなってやがる…！」
「混乱させてしまって申し訳ありません」
ふと、声のする方に振り向けば銀色の髪の女がいた
その片手には身の丈より大きな鎌
見るだけでワーグナーと同種だということが分かった
「テメェ誰だ、何してやがる」
「お初にお目にかかります、ミルフィオーレ殺しの『惨殺の魔女』と言えばいいでしょうか？
あと、フランの師匠です…まあ、弔い合戦とでも思ってください」
そう告げた女の真意は全く分からない
食えない野郎だ
「あぁ、語弊がありましたね！フランが死んだかは知りません
でも、やることがあるので来ました
私がやらなきゃいけないことです」
そう言って今度は真剣な眼差しで告げた
そう話す間も敵を斬り殺す手は止めていない
今言えることは恐らく、敵ではないと言う事だけだ
「…好きにしやがれ、敵じゃねぇならな
最後に一ついいか？」
「はい、どうぞ？」
「何で俺の前で足を止めた…テメェなら無視して進めただろう」
問うと一瞬悩んだ素振りを見せて俯くと
すぐに今度は満面の笑みで答えた
「一目、会いたかったから…やっぱり、私は弟子の言う様に未練がましいみたいです」
「何だそりゃ」
「ねえ、貴方なら…放浪娘が急に帰ってきたらどうします？」
意味がわかない質問だった
それなのに、俺は何故かスッと答えが出てしまった
「一発、怒鳴るかぶん殴る…その後、抱きしめてやる
“おかえり”ってな」
「……そっか、ありがとう
………スク兄」
過ぎ去るソイツの最後の言葉は聞こえなかったが
何故か、俺はソイツがこの先ちゃんと無事か何故か心配でならなかった
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雹翠緋耀(プロフ) - 沙流さん» 一気に読んで頂けるなんて…！ありがとうございます！展開にドキドキして頂いたり夢主ちゃんが可愛いと仰って頂けてとても嬉しいです。沢山のお褒めのお言葉舞い上がりそうです！体にも気を付けて出来るだけ頑張って更新致します。お待ち頂けますと嬉しいです。 (2018年9月22日 1時) (
レス) id: 086e138169 (このIDを非表示/違反報告)
沙流(プロフ) - 今は季節の変わり目ですし、体調等お気をつけ下さい｡連コメすみません、更新楽しみにしています！ (2018年9月20日 17時) (レス) id: e92f855c73 (このIDを非表示/違反報告)
沙流(プロフ) - うっ……素敵で表現も綺麗で一気読みしてしまいました…！ まさかこんな展開になるとは思ってもいなかったので、今もドキドキしています。そして何より夢主ちゃんが可愛い｡最高です。私の求めていたものはここにあったのか……！！→ (2018年9月20日 17時) (レス) id: e92f855c73 (このIDを非表示/違反報告)
雹翠緋耀(プロフ) - 五月七日さん» コメントありがとうございます！お返事遅くなってしまい申し訳ありません…安定した更新はできないとは思いますが出来るだけご期待にそえる様、頑張ります。 (2018年9月7日 2時) (レス) id: 086e138169 (このIDを非表示/違反報告)
五月七日(プロフ) - 好きです！凄く好きです！凄く面白いし応援してます！更新待ってます！ (2018年8月23日 14時) (レス) id: 5bf48274f0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雹翠緋耀 | 作成日時：2018年2月19日 23時
