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私のクラスでは人数が奇数で一人余るという理由から、窓側の最後尾は男子二人女子一人が座れるように特別机が三つ並んでいる。
男子が一人多く、同性と隣同士になってはいけないという学校独自のルールのお陰で、最後尾になった子は必然的に男子二人に挟まれる。そう、要するに私の大好きな逆ハーが産まれるのだ!
「でもさぁ、そこって男子が重要じゃない? イケメン君じゃあなかったら最悪だよね」
「フッ。そこも抜かりはないのだよ紗枝君」
「うっわ、ウゼー」
息を吸うように発せられた暴言は聞かなかったことにし、私は再び人差し指を、今度は紗枝に向かってつきだした。
「何とね、左隣はあの犬神君、右隣は猫柳君なんだよ!」
私の言葉にピクリと反応する紗枝。次第に紗枝の口角がニヤリと曲がっていき、朱里は目を輝かせた。
「ほう。それは良い物件が良い位置に座りましたなぁ、姐さん」
「え、良いなー良いなー。私なんて隣菅谷君だよ?」
一寸ずれている気がしないでもない紗枝の感想は、その時は然して特別引っ掛かるようなものではなかった。只、一年に何度あるか分からない逆ハーチャンスをこの私が勝ち取ったことを、二人に自慢したかった。只、それだけだった。
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秋葉まこ - ニャンコ先生@生チョコ族さん» 詳しく教えていただきありがとうございます!! (2017年10月13日 17時) (レス) id: b83ad12f14 (このIDを非表示/違反報告)
ニャンコ先生@生チョコ族(プロフ) - 秋葉まこさん» おお! 有り難う御座います! 軽ーく腐女子度検定も混ぜてみました。ヒントは二話の最後ら辺と紗枝の台詞です。暇な時是非(( (2017年10月13日 7時) (レス) id: 94827244c2 (このIDを非表示/違反報告)
秋葉まこ - うおおおおおッ!読みに来ました!!うわあああああ!これ絶対面白い小説が誕生しました!!早くも続きが気になりますが更新は自分のペースでやっていってください!!ワクワク! (2017年10月12日 22時) (レス) id: 0faa99912c (このIDを非表示/違反報告)
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