今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:995 hit
小｜中｜大
＊ ページ6
＊
相変わらず自分のことを想っていくれている佑太の優しさににやつきつつ、真雪は大丈夫と一言言って貰ったマフラーを丁寧に巻き直した。佑太が恐ろしく不器用で、マフラーが苦しかったからである。だがそんなところも真雪は愛おしかった。はっきりとした愛を持っていた。
「じゃ、行こうか」
「うん」
「それにしても雨音がよく響いてるね」
当たり前なしかし彼にしか出ない純粋な感想を聞いて、真雪はふふと息を吐いてから「私も」と返した。
佑太の首筋に、寒さのせいだとは到底思えないような真っ赤な花が咲き誇ってるとも知らず。
【雨音が響いてますね＝貴方のことが好きでした(過去系)】
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
