第二十話 ページ22
【もし、闇の世界で生きる覚悟があるのなら、この手を取りなさい】
そう言うと少女は戸惑ってから私の手にその小さな手を重ねた
その手を握り此方に引き寄せる
【貴方は私が引き取ります、首領には私から話を通しましょう『ようこそ、ポートマフィアへ』】
ポートマフィア、という言葉に反応する少女
まあ此処で何をされていたかは容易に想像がつく
【貴方、名前はあるのですか？】
私の問いに対してフルフルと首を振る
名前が無いのなら付けなければ、人狼・・・月・・・
安直ではあるけれど『ルナ』ですかね
【ルナ、貴方の名は今日から『ルナ』ですいいですか？】
そう言えば少し嬉しそうに微笑んだ
気に入ったようで何より
すると他の班から殲滅完了の連絡が届いた
マフィア関連の資料も全て取ったので全員に任務完了と撤退を指示する
メアとクロウを異能として一時的に戻し
ルナを連れて本部までテレポートする
【先ずは首領の部屋、ああ、着せ替え人形にさせられないよう気を付けてください】
そう警告し首領室に入る
誰もいない事を確認し仮面と(以下略
森「やあ、有栖君随分と順調だったようだね」
「ええ、殲滅に関しては他の班の報告をお待ちください、この子についてなのですが」
森「ふむ、いいよ」
まだ何も言ってないが
流石幼女趣味・・・か？
「一応報告させていただきます、この子、ルナはA社の地下、研究施設の地下牢にて発見、素質があると判断し連れ帰りました」
森「君が人を拾ってくるなんて珍しい・・・その子、人外だね？」
「お察しの通りです、この子は人狼、その能力も伸ばせば大いなる戦力となるでしょう」
森「そうかい・・・わかった、君に一任しよう」
「御意」
それだけ言って仮面を着け
ルナを連れてマフィア内の自室に戻る
私の自室の隣、直接繋がるようにしてある部屋に案内する
「此処が貴方の部屋です、自由に使っていいですよ、服は此方で用意しますから」
ルナ「・・・が、ます」
「え？」
ルナ「助けていただいて、ありがとうございます」
殆ど聞き取れないようなか細い声でそう伝える彼女
思わず頭を撫でると困惑したかの様に慌て始める
「貴方は人狼、まあ人外ですね」
そう言うとやはり怯え始めた
やはり人外だから捕まっていたのか
「そんなに怯えなくても私は貴方の味方ですよ」
ルナ「でも、人間・・・」
「ふふっ、私は魔神、貴方と同じ人外です、なんでも言ってください」
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レイ(プロフ) - りゃんくさん» コメントありがとうございます。最近ネタ切れで更新遅くなると思いますが生暖かい目で見守ってくださるとありがたいです。 (2019年4月27日 23時) (
レス) id: d55ab5779a (このIDを非表示/違反報告)
りゃんく - 有栖川有栖って小説家さんですよね？私も好きです！設定めっちゃかっこよくて、お話もとても面白かったです！ (2019年4月27日 23時) (レス) id: b724a19623 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黒猫 | 作成日時：2019年2月2日 14時
