百七十粒 ページ28
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「もりさーん」
私がドアを開けると、彼は気持ちよさそうにまだ寝ていた。
さて、もう一度言っておくが私は人を起こすのが非常に苦手だ。
「…起きてくーださい」
トントン、と肩を叩いてみる。
なんとも非力な起こし方。
駄々をこねるらしいし、このぐらいではきっと起きないであろう。
そう思い今度は肩を揺すってみようとした。
その時だった。
「…んー、Aちゃんおはよ」
彼から反応があった。
え、早。
なんだこんなもんか。
私は朝ですから起きてくださいね、とカーテンを開けてさらに目を覚ましてあげようとした。
グイッ
「わっ」
そう思ったのに、彼に急に腕を引かれて私の体はベッドにいるもりさんの元に落ちた。
「う…」
そして彼の唸り声。
ちょっと。
自分で手を引いておいて私の重みで唸り声をあげないで欲しい。
「ごめんごめん、嘘だよー、重くないよー」
そう言って私をぎゅーと抱きしめるもりさん。
…朝から、ちょっと刺激が強い。
この人のナチュラルスキンシップは昔からあった。
まぁ猫さんだと思ったらいいんだけど実際はちゃんと男の人だし。
「…照れた?」
最近はこんな風に聞いてくるし。
なんなんですか!とるぅとさんのようなことを言いたくなる。
「もー、朝から元気ですねー。
皆さん起きてますよ?
もりさんも起きましょ」
私がぐっと離れようと力を入れる。
…ぐ、この人力強い。
時々男女の力の差を感じる今日この頃。
「…やーだ、Aちゃんが照れてくれないから拗ねた」
寝ぼけているのか日頃の滑舌の良さはなく、寝起きの低めの声でそう言われた。
…そんな可愛いこと言われて言わないわけがないじゃないか。
「もりさん、照れちゃいましたよ」
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莉犬猫 - ななもり。さんだけidでてます (2022年6月18日 20時) (レス) @page43 id: a2185c14b6 (このIDを非表示/違反報告)
めーたん - 王子様を選ぶ所で選べないキャラがいたのでそのストーリーをみたいです! (2022年1月22日 9時) (レス) @page43 id: 0f93307700 (このIDを非表示/違反報告)
ツッツ〜 - なーくんのしかlD出てきません… (2020年8月18日 2時) (レス) id: 98be095f42 (このIDを非表示/違反報告)
ゆかり - あと、何か最後の誰を選ぶ?みたいな所で紫の王子以外のID出ていませんでしっ… (2020年7月17日 6時) (レス) id: a7dddc0f96 (このIDを非表示/違反報告)
ゆかり - 完結おめでとうございます! (2020年7月17日 6時) (レス) id: a7dddc0f96 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しゅうく | 作成日時:2020年4月19日 13時