百三十粒 ページ44
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「え、でもさ、もりさんが君のこと好きなのは流石に伝わってくるでしょ?
リスナーさんでも雇おうとしてるんだもん。
初めて聞いた時びっくりしたよ?
でもなーくんを助けてくれた子って聞いて。
メンバー皆で、それならいいかってなって」
私の反応を見て彼がそう言った。
「そもそもころちゃん達とは知り合いだったみたいだし」と彼は付け足した。
「でもその好きって、結局人間としての好きでしょうし。
あの、もし本当に女として好きでいてくれたらメンバーが皆男のグループの給仕なんてさせないと思うんです…」
自分で言ってて恥ずかしくなる。
自意識過剰だけれども、恋ってそういうものじゃないのかなぁって。
私だったら他の子と仲良くなっていっちゃったら寂しいし。
私だけかなぁ。
だなんて、いつもの欲しがりのような感情を感じた。
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ポカン…
しかしそんな私の答えに彼はポカンという言葉が素晴らしく似合うような顔をした。
「くっふふ、確かに、ふふ…
えぇ?なーくんどうして?…ふっ…
俺たちのこと信頼してくれてるのかな?
あははっ…えぇ?
既にるぅとくんなんてあんなんなのに?
ふふっ…」
彼は、面白いなぁ確かに変だなぁ、とくふふと笑った。
あんなんとは?と聞きたくなったが、なんだか彼の笑い方につられて私も笑ってしまっていた。
「…まぁまぁ、いいでしょ。
大丈夫、なるようになるから」
そしてやっと笑いの収まった彼はそう言った。
なるようになる、と言ってくれたことが有難かった。
「絶対」なんて絶対にない、彼が度々放送で言う言葉。
でも本当にその通りで、だからこそ彼の言葉は信頼できた。
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ゆぅる - しゅうくさんは読者をキュンキュンさせる天才ですか?? (2021年12月6日 22時) (レス) @page11 id: b4dee99bf3 (このIDを非表示/違反報告)
しゅうく(プロフ) - ゆあもんさん» ゆあもんさん…!!神ではないですよ!?でも頑張りますね!ありがとうございます!! (2020年5月17日 11時) (レス) id: 547af1fa67 (このIDを非表示/違反報告)
ゆあもん - しゅうくさん神ですか?私毎回読ませていただいてます!もうねこの作品は神です!これからも応援するので頑張ってください! (2020年5月9日 12時) (レス) id: 9253ce94df (このIDを非表示/違反報告)
シキ(プロフ) - しゅうくさん» 全然です!!ご自分のペースで更新されてください!いつまでも待ってます! (2020年4月20日 14時) (レス) id: 3de2eab1b1 (このIDを非表示/違反報告)
あやの♪(プロフ) - しゅうくさん» 応援してます!(^^) (2020年4月19日 22時) (レス) id: 5ba2df906e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しゅうく | 作成日時:2020年3月17日 23時