私、拾ったからには面倒見ます【すとぷり】

頼れるリーダーと六十五粒 ページ25

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なーくんside






さーて、そろそろかなぁ。







作業に一区切りが着いたところでぐっと伸びをした。
すとねくの発売が近づきなかなかに忙しい生活を送っている。







でもだからといってメンバーとの関係を疎かには出来ない。
今日はころちゃんとさとみくんの握手会だ。
大阪まで行ってくれた。
お疲れ様の電話でもかけよう。








ぱっとスマホを開いてまた思った。



そう、ころちゃんの握手会もあったんだよなぁ。









Aちゃん、生きてるかな。









推しに会えて息絶えてそう。








なんてころちゃんが熱が出ただけで取り乱していた彼女を思い出した。








くすくすと笑いが零れる。




さとみくんの後であの子にも電話してみよう。






まずはLINEを開いて1番上にあったころちゃんに電話をかけてみた。









「もしもし〜ころちゃんお疲れ様」







…恐ろしく反応が早かったのはあえて触れない。
ワンコールにも満たない速さだった気がする。
エゴサでもしてスマホ触ってたかな？
それとも他に何かあったのかな？







のんびりと構えている俺に対してころちゃんは今にも泣きそうな声色で申し訳なさそうに話してきた。








「なーくん、あのね、実は…僕の家の隣にリスナーが住んでたの…」








あー、会えたのか。







なんて考えてる俺とは裏腹に「これで迷惑かけたら本当にごめんなさい…気づけなくって…」








とかって謝ってくれるころちゃん。








「まぁ大丈夫でしょう」








そんな彼にかるーく返した。







勿論「え？それだけ？」と拍子抜けした声が返ってくる。









「うん、大丈夫大丈夫。
その子気付いてもまだ何もしてないし、ほっといて平気だよ」







何がなんだかわかっていない彼。
なーくんがそう言うなら…と、安堵と不安が混ざった声が返ってきた。








ごめんね、でも大丈夫だから。
かなり私的な意見だがきっとあの子は大丈夫。







多分だいじょばないのはあの子の方だろうし。






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