お気に召すまま 01 ページ31
(side : A)
もう、息ができない。
繰り返される激しいキスに、ついていけない。
酸欠になる寸前で離される唇。
息をついて見上げると、目が合って笑ってくれる。
ベッドに倒されて、今度は首元にキスが降ってくる。
同時に、大きくて綺麗な手が、身体をなぞる。
「あ、っ、、」
声が勝手に出た。
私の弱いところを知り尽くしたその手に、翻弄される。
「もう、欲しくなってるやろ?」
優しく腰を撫でながら、そんなことを聞く。
与えられるはずの快感を求めるしかなくて、頷く。
賢志郎は満足そうに笑った。
「……でも、まだや」
「え……」
「気持ちよくなってからにしよな」
「やだ、そんな、まって、、」
「待って、は、早くして、ってことやんな?」
口調は優しいのに、手は力強く私の足を開かせる。
「ちがう、、」
「違わへんわ」
下半身に指を這わせ、その指についた液を私に見せる。
「こんなんなっといて、待って欲しいん?」
言いながら、厭らしくその指を舐めあげる。
恥ずかしいことされてるのに、その行為からこぼれる色気に、目を離せない。
自分で舐めた指を、そのまま私にも咥えさせる。
濡れた指は再び下半身に伸びて、何の抵抗もなく私の中に侵入した。
待ち望んだ感覚に、自分のものじゃないような声が漏れる。
「ええ声出すやんか……もっと聞かしてな」
指を動かされると、押し寄せる快楽。
その感覚に溺れたいのに、その瞬間が来る寸前で指を抜かれて、ひと呼吸おいてまた入れられる。
何度も何度もそうされて、睨むように彼を見上げると、ふはっと笑った。
「ほんま可愛いなあ」
意地悪しながらそんなこと言うなんて、頭おかしい。
「もう、いきたい?」
「うん……」
「俺の言うとおりにできる?」
頷くと、今度は二本の指が入ってきた。
バラバラに動かされる指に、あっという間に快感に飲み込まれる。
「まだ我慢して」
必死にその感覚に耐える。
指は止まらない。
「まだあかんで?」
「もう、無理っ……」
ギリギリ耐えられる快感がもどかしくて、腰が勝手に揺れる。
「やらしいなあ、そんなにええの?」
とにかくその言葉に従えば気持ちよくなれる、それしか考えられなくて、頷いた。
「……じゃあ、いこか」
最奥を突かれて、声を上げた。
「めっちゃ可愛いで、A」
そのええ声と共に、意識が真っ白になった。
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理架(プロフ) - ハンナさん» いつもありがとうございます!甘いだけで終わらない、白を着ながらいつもどこかちょっと黒い、みたいなイメージで書いてます(笑)これからもわーってなってもらえるようなお話を書いていけるよう頑張ります(^ ^) (2020年6月19日 21時) (レス) id: c81664a4ee (このIDを非表示/違反報告)
理架(プロフ) - ますみさん» ありがとうございます!白シャツの話は書かねば、と思っていたので第一弾のトリに持ってきました。第二弾もよろしくお願いしまーす! (2020年6月19日 21時) (レス) id: c81664a4ee (このIDを非表示/違反報告)
ハンナ(プロフ) - ひゃー素晴らしい…甘いようで賢志郎さんらしいし…いつもうわー…って読ませていただいています (2020年6月19日 18時) (レス) id: 9d1b7de85f (このIDを非表示/違反報告)
ますみ(プロフ) - 読みました。今回もキュンキュンしました。川西さんといえばまぁ白シャツですよね。あ、後続編おめでとうございます。むっちゃ嬉しいです。第2弾も読ませ頂きます。愛読します。 (2020年6月19日 17時) (レス) id: cc9c552fc9 (このIDを非表示/違反報告)
理架(プロフ) - ますみさん» 早速読んでいただいて、ありがとうございます!最近の番組事情を少しだけ反映してみました。cookpadliveはどうしても本調子でないように見えて、思わずこちらに使ってしまいました。切なさを感じていただけてよかったです。ありがとうございました! (2020年6月17日 21時) (レス) id: c81664a4ee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:理架 | 作成日時:2020年6月2日 16時