番外編 いちご ページ41
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________「燈矢、誕生日おめでとう！」
1月18日、今日は俺の誕生日だ。Aと会って初めての
その日は休日で、会ったのは日が傾いた時間帯
「ほんとは1番初めに祝いたかった」と残念そうに、そして申し訳なさそうに眉を下げるAは朝から塾があったそう。
重そうなリュックを背負って、わざわざ会いに来てくれた
「これ、作ったの、ケーキ」
あげる、と渡されたのは手に持っていたケーキの箱
ありがとうとお礼を言いながら箱を開けてみるとショートケーキが入っていた
いちごはふたつ
「これ、」
「誕生日祝いは弟くんと一緒だったんでしょ
いちごあげたって話してたから、ふたつ」
ふふ、とAは無邪気に笑った
1番下の弟__焦凍と誕生日の近い俺はいつの間にか一緒に祝われる様になった。ケーキも一緒、ご馳走はない
別に気にしてはない
母親は家には居ないし、家政婦さんも仕事が増える
仕方がないことだ
1月11日、その日だけ特別に父親がご馳走を沢山持って帰った。別に、気にしてない
ケーキを見たまま固まった俺を見て、Aがモジモジしながら口を開く
「燈矢、その…手作りは嫌だった…？」
「あぁ、ごめん、考え事してた…嬉しい、ありがとう」
ニコリと微笑むとAはホッとしたのか微笑んだ
その笑顔が眩しくて、ずっと守っていきたいと思った
最期に祝ったのは、Aだった。
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「…くん、荼毘くん！」
「………あ？」
「もう目隠し取っていいですよ！
何回も呼んでるのになんで返事しないんですか！」
目隠し越しでも煩いイカレ野郎に溜息が漏れる
目隠しを付けられ放置されたのが数分前
懐かしいこと、思い出したな
「取っていいって言ってるじゃないですか！！」
半ばキレながらのイカレ野郎の指示の元、目隠しを取る
暗闇から急に明るくなって、眩しくて目を細めた
パンッ パンッ
クラッカーの音が弾ける。微かに火薬の匂いが鼻を掠めた
「誕生日おめでとうございます！荼毘くん！」
1番近くにいたイカレ野郎が祝いの言葉を投げかけた
奥で死柄木がパーティハットを被りながらケーキを食べているのが目に入る
「ケーキは好きなのが分からないので色々買ってきました！どれにします？」
お皿にはショートケーキやらチョコケーキやらが並べられていた。俺は迷わず選ぶ
「ショートケーキ」
いちごはあの日と同じように、甘酸っぱい
番外編 [いちご] 完__
Happybirthday 荼毘
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終わり
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しいたけ(プロフ) - ふふさん» ｽｯ…(カッコよくハンカチを渡す) (2023年4月16日 20時) (
レス) id: 385ec88fd9 (このIDを非表示/違反報告)
しいたけ(プロフ) - みおさん» 嬉しすぎて困ります😣🤍読んで頂きありがとうございます~！！！ (2023年4月16日 20時) (レス) id: 385ec88fd9 (このIDを非表示/違反報告)
ふふ - なんだろう、目頭が熱く… (2023年4月15日 8時) (レス) @page37 id: bc020e7b09 (このIDを非表示/違反報告)
みお(プロフ) - あああああああああああ好きすぎて困ります🤦♀️🤦♀️🤦♀️素敵な作品ありがとうございます！！ (2023年3月19日 0時) (レス) @page42 id: 98c132f21e (このIDを非表示/違反報告)
はむぅ - 返信ありがとうございます！初コメ私ができてめちゃ嬉しいです！笑 (2021年5月16日 13時) (レス) id: fffe7db0be (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しいたけ | 作成日時：2021年4月6日 0時
