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廉「アイツ、俺の高校の友達やねん。
ちなみに言うと、男子校な。」
妹「えぇえ!?」
『えぇええぇ!?!?』
珍しく仲良く、姉妹の声が揃った。
廉「いやー…高校ん時のアイツは俺から見てもスゴかったで……。2年の時に東京から転校して来て、学校中が湧いとったなぁ…。
そんであっという間にみんなを手玉に取って、宿題やらしたり委員会代わってもらったり……挙げ句の果てには先生まで籠絡しとったわ。」
なんと……。
そ、それはもうモテのプロ………。
男1人落とす報酬がハンバーガー1個って言うのが、なんかもう未知の世界…。
廉「別に媚びたりベタベタしたりなんてせーへんのやで?ただニコニコしとるだけで、みんなが言いなりんなるんやて…。
もう魔法よ、アレは。」
妹が「…ハメたの?」と、怒り心頭の顔で私たちを睨みつける。
あぁ、メッキが剥がれたな。
だって今のこの子
全然、可愛くない。
廉「人聞き悪いなぁぁあー!!
たまたま同級生と新宿で顔合わせたから、ここのバーオススメしただけやん!!
ま、これはこれで貴重な経験やし、爛リスマスデート中に男に男取られた女″って武勇伝、さんま御殿にでも送ってみたらええんとちゃう?(笑)
3万2千円ぐらいもらえるらしーで☆」
妹は般若のような顔で再び舌打ちをしたあと、ドスドスとブーツのヒールを鳴らして去って行った。
廉「…これで一件落着やな!!あースッキリ!!
お前ももう妹に劣等感持つ必要ないで!!ホンマのええ男なら、絶対みんなお前の良さ、分かるはずやから!!」
永瀬が、いつかの屋上での時のように私の背中をポンッと叩く。
長年私を苦しめていた呪縛が、降り始めた淡い粉雪に紛れて解き放たれる。
『…ありがと。』
私の小さな呟きににっこり笑う永瀬が
なんだか急に
全然、違って見えた。
昨日までの永瀬と同じ顔。
けど、なぜか全然違う顔。
胸に焼き付いた国宝級の笑顔は
家に帰って布団に入ってからも
消えることは無かった。
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きのこ(プロフ) - ゆり:)さん» 気づくのが遅くなりました!さーせん!通知来てねぇぞ?(怒)おかわりしはは、ありがとうございます!白米は旅館で出るので、そのあとに布団の中でもっといいもの与えてあげて(自主規制) (2020年10月14日 11時) (レス) id: 0b6ff0fe38 (このIDを非表示/違反報告)
ゆり:)(プロフ) - 久しぶりのしはは。感無量。良い子で平らげる廉さんに白米たくさん与えたい。ありがとうございました! (2020年10月5日 3時) (レス) id: 4c9de357d4 (このIDを非表示/違反報告)
きのこ(プロフ) - ななかわさん» わーありがとうございます!微妙にノリの軽いチャラ廉は私もお気に入りですww好きになってもらえて嬉しいですヽ(´▽`)/たまーに質問頂くんですが、書いてる時は別にキュンともギュンともしませんww淡々としたもんで、全然潤わないですww (2020年4月16日 16時) (レス) id: 0b6ff0fe38 (このIDを非表示/違反報告)
ななかわ(プロフ) - きのこさんの作品でこちらが一番好きです。終始ドヤ顔風で、得意げにぜったい俺に惚れた!って思うれんくんを想像したらめちゃくちゃかわいかったのに、まさか真顔( ˙-˙ )で書いてらしたなんて……笑 (2020年4月16日 10時) (レス) id: fe68b6cd78 (このIDを非表示/違反報告)
きのこ(プロフ) - みずほさん» いえいえ、お話はお暇なときに読んでもらえれば十分ですよ!Black Jokeもハマってもらえて嬉しいです(^^)つい先日無事に完結しましたので、また思い出した時にでも覗いてもらえれば嬉しいです! (2020年4月16日 0時) (レス) id: 0b6ff0fe38 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:きのこ | 作成日時:2020年1月16日 23時