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『廉くん。』
小さな声で呼んだら、空を見ていた目がゆっくりとこちらへ向けられた。
月明かりに照らされた彼の横顔は
まるで絵の中の王子様のように綺麗で
キラキラした茶色い目と、セットされていないサラサラの黒髪が、なんだかいつもより少し幼く見えて
今までの意地悪な態度のことなんて、うっかり忘れてしまいそうなほど
その姿はまっさらで純真な、年相応の「少年ぽさ」を窺わせていた。
廉「…なんや、今更色目使いに来たん？」
…やっぱり口を開くとダメだ。
『…なんで弟に色目使わなきゃいけないのよ。
そんなとこにいて寒くないの？
炭酸まで飲んで。お腹痛くなるよ。
それに夜風にあたったりして、明日風邪引いたら大変じゃん。』
廉「口煩い姉ちゃんやなぁ…。
…パンツ黒やし。」
…チッ…ヒトがせっかく忘れかけてたのに。
蒸し返しやがって。
てゆーか何がそんなにダメなんだよ。
あんたらに関係ないじゃん……何色だってさぁ…。
『…紅茶、廉くんの分も淹れてあげようかと思ったけど、やめた。』
廉「なんで寝られへんのに紅茶やねん。
余計目ぇ冴えるやん。…まぁ飲むけど。」
『廉くんて、人の話聞いてないよね。』
廉くんは「ははっ」と軽く笑いながら家の中に入って来て、さっき私が寝ていたソファにドカッと腰を下ろした。
キッチンでお湯を沸かして淹れたのは、熱々のアッサムのミルクティー。
なんだかんだ言いながらも座って待ってる薄い背中を見たら、無視するワケにも行かず…
仕方なく2つのカップに紅茶を注ぎ、1つをソファの前のローテーブルにそっと置く。
廉「ありがとぉ。」
意外なことにお礼が返って来た。
『どういたしまして。
明日テストなのに、寝なくていいの？』
廉「…別に、俺はヨユーやし。
問題は紫耀やて。日本語すら危ういのに、なんで英語の予習せーへんねん。ホンマに受かる気あるん？」
『…私に言われてもね………。』
でも、なんだかんだ言って仲良いんだろうな。
口は悪いけど、心配してるみたいだし。
『…いいね、廉くんには紫耀くんがいて。』
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きのこ(プロフ) - 梨さん» ただの菌類の主婦（疲れてる）ですが…お褒めに預かり光栄です！全ルート、まさかのトップバッター岸くんでスタートしやした！！自担のアップまで待つ派でしたら、しばしお待ち下さいませ(^◇^;) (2019年11月1日 21時) (
レス) id: d1bec498c0 (このIDを非表示/違反報告)
梨(プロフ) - やっぱりきのこさんって天才ですよね、、 読んでですごく引き込まれますおもしろいです！今回は全ルートあるということで！全部楽しみすぎます！ありがとうございます！ (2019年11月1日 18時) (レス) id: d970aa184c (このIDを非表示/違反報告)
きのこ(プロフ) - みさみささん» 「しょうれんがいると岸くんはサブ」と言う岸担さんの嘆きからチャレンジを決めた今回の全ルート攻略…どうなるかは分かりませんが、広い心で見守ってもらえたら嬉しいです(^◇^;)岸くんも頑張ります！！ (2019年10月30日 15時) (レス) id: d1bec498c0 (このIDを非表示/違反報告)
きのこ(プロフ) - あさひさん» あれっ！？こっちは岸くんいますよ！？こっちでも紫耀くん！？うーわーきーだーーー！！！もう開き直って昇天しちゃいましょうww最近ちょっとだけ紫耀くん書くの苦手じゃなくなって来たかと思ってたんですが、そしたら今度は廉くんが書きにくくなりましたwwピンチ！ (2019年10月30日 15時) (レス) id: d1bec498c0 (このIDを非表示/違反報告)
きのこ(プロフ) - まりんさん» 一応、全員と2人になってそれなりに友好関係を結んだところで個別に入る予定でした！！初めての挑戦で不安もありますが、お付き合い頂けたら嬉しいですヽ(´▽｀)/旦那には、どうかコレの完結までは知られたくない…！！ (2019年10月30日 15時) (レス) id: d1bec498c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きのこ
| 作成日時：2019年10月26日 2時
