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「安心しろ」
「え？」
三橋の声に顔をあげた。
「もし見かけたら、オメーの仇120倍にしてぶっ飛ばしてやるから」
思わず目を見開く。
(…三橋……)
君が怒ることなんて一つもないのに。
(むしろ、迷惑をかけて小言を言われると思っていた)
杞憂だったか。
「よく言うよ。女相手だと本気出せないくせに」
「うっせ！やる時ァやる！」
「フフッ、ありがとう。…でも、気持ちだけ受け取っておくよ。ぶっ飛ばすのは伊倉組の仕事だからね」
そう言えば、三橋と伊藤は顔を見合わせて首をかしげてる。
「もしかして智司のこと言ってんのか？」
「いやいやいや、相良はともかく智司は女に手ェ出さねーだろ」
相良はともかくって何だよ。失礼だろ。
「…殴りゃいいんだろ」
「むりむり。オメーじゃぜってー無理だぜ智司。なんたってオメーは伊藤と同じで、くだらねぇこと大真面目じゃねーか」
「はぁ！？くだらねぇってなんだよ！女に手ェ出さねーのはくだらなくねぇ！」
智司に向けて言ったはずの三橋の言葉に、何故か伊藤が食って掛かる。
それを黙って見てる智司。
…大人になったな、君。
「あんまり暴れるなよ。他の子たちの邪魔になるぞ」
学校に近づけば、軟高の生徒たちが増えてきた。
一人だけ開久の生徒が混じってるのもあるだろうけど、三橋たちが喧嘩してる所為で俺たちのグループはかなり注目を集めてる。
校門の前にたどり着くと、俺は足を止めて智司に振り返った。
「ありがとな」
「何かあったらA家に連絡寄越せよ」
「あぁ、わかってる」
のっしのっしと帰っていく智司。
それを見送って校舎に入ると、三橋達のお誘いで屋上に向かった。
いつも通りベンチに寝そべる三橋と伊藤。
俺はフェンスにもたれかかり、川沿いを歩く豆粒みたいな智司の姿を見送る。
どうやらそれを二人はじっと見つめていたらしい。
三橋が頬杖をつきながら、俺に声をかけてくる。
「オメーさ」
「ん？」
「結局どっちが好きなのよ。智司と相良」
またそれか。
伊藤はギョッと三橋を見たけど、しばらく俺らの顔を見比べて、三橋側についたらしい。
「俺も気になる」だって。
…ここに俺の味方は居ないもんか…。
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黒のコ屋(プロフ) - ぬんさん» ご感想ありがとうございます！ろ、六週目ですと！？なんと素敵なんだぬんさん！とっても嬉しいです〜！最近ｼﾘｱｽばかりでｷｭﾝｷｭﾝ要素が不足しておりますが、需要があれば番外編とかでたくさん作りたい…！引き続き頑張りますね！ありがとうございました^^ (2023年1月19日 11時) (
レス) id: ec11750d33 (このIDを非表示/違反報告)
ぬん(プロフ) - 神作品をありがとうございます……(;´༎ຶٹ༎ຶ`)現在六週目です。相良くんと片桐くんにキュンキュンしながら見てます(ง ◜௰◝ )ว応援してます！！！！！ (2023年1月17日 7時) (レス) @page45 id: 06c201b8c1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黒のコ屋 | 作成日時：2022年11月2日 17時
