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いつもの様子に戻った二人にフッと笑いかける。
「それより珍しいな。まさか君が手を出すとは思わなかった」
「へっ、偶然だ。たまたま！」
「偶然ねぇ…」
「あ？何笑ってんだよ伊藤」
伊藤も俺と同じことを考えていたらしい。
素直じゃないな、三橋。
「A組が抜けたのって関西連合つってたよな。あっちも関東連合とか言ってたぜ。結構ヤベー奴なんじゃねぇのか？」
「前は関東イチの武闘派だったトコ。いい噂も聞かない」
「クソ野郎じゃん」
ま、俺らは関係ねーけどって。
そりゃそうだろうけど…。
「まぁ、何か助けられることがあったら言えや。拳ぐれぇなら貸すからよ」
「相変わらずオメーは余計なことにツッコむなぁ、伊藤。相手はヤクザだぞ？俺らが行かなくても、開久の元番長二人が何とかしてくれンだろ」
「そーだろうけどよ…。俺らだってAには色々世話になってんだから少しぐらいいいじゃねぇか」
つーか三橋が一番世話になってんだろ、って。
その通りだけどね。
彼は基本感謝の意を示さないから別に期待もしちゃいないんだけど。
「気持ちだけ貰っとく」
「おー、気持ちだけなら俺の分も貰っとけ」
「君のはいいや」
「なんでだよっ！」
恩着せがましいから。
…なんて言ったらまた喧嘩になるから黙っとくか。
「巻き込んで悪かったな」
そう言って振り返ったら、すっかり忘れられていた開久の連中たちが俺たちの視界に入った。
すると、三橋は思い出したように彼らを指さす。
「そーだ！オメーらが来なきゃチャチャッっと逃げ切れたってのに！この鈍感野郎共め！」
「な、なんだよ！わざとじゃねーし！」
「それに、やり合うなら俺らも戦力になってたかもしれねーだろ！」
「テメーらの助けなんざいらねーんだよ！まず俺らに勝ってからしゃしゃり出てこいボケ！」
口を紡ぐ不良たち。
俺はクックと後ろで笑うと、伊藤が苦笑いしながら「まぁまぁ」と仲介に入っていった。
ひとまず三橋の怒りは彼に任せて、俺は開久の連中に口封じをするとその場で解散させる。
彼らが居なくなったあともブツブツ文句を言う三橋を引っ張って帰路についた。
「A、送るぜ」
「いいよ、家の方向全然違うだろ」
「一人にさせて何かあったら困るだろ」
ポンポンと俺の頭を撫でる伊藤。
ニッと笑う彼の顔を見て、乙女になる京子ちゃんが頭に浮かぶ。
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黒のコ屋(プロフ) - ぬんさん» ご感想ありがとうございます！ろ、六週目ですと！？なんと素敵なんだぬんさん！とっても嬉しいです〜！最近ｼﾘｱｽばかりでｷｭﾝｷｭﾝ要素が不足しておりますが、需要があれば番外編とかでたくさん作りたい…！引き続き頑張りますね！ありがとうございました^^ (2023年1月19日 11時) (
レス) id: ec11750d33 (このIDを非表示/違反報告)
ぬん(プロフ) - 神作品をありがとうございます……(;´༎ຶٹ༎ຶ`)現在六週目です。相良くんと片桐くんにキュンキュンしながら見てます(ง ◜௰◝ )ว応援してます！！！！！ (2023年1月17日 7時) (レス) @page45 id: 06c201b8c1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黒のコ屋 | 作成日時：2022年11月2日 17時
