【ゴールデンカムイ】旅路の果てに見たもの肆 (ページ10)

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アトゥイコロエカシページ10

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アシㇼパ「姉畑支遁は大叔母の暮らすこの釧路でカムイを穢して回った。」

アシㇼパ「海のカムイも丁重に送って立ち去りたい...」

杉元「姉畑がやった事に責任を感じてるのか?」

アシㇼパ「だって...私の父かもしれないのっぺら坊が、囚人たちを脱獄させなきゃあんなことにならなかったはずだ...」

アシㇼパ...
ひとりで責任を感じていたんだ...

杉元「獲りに行こうかアシㇼパさん。」

杉元「鶴も食べたし亀も食べりゃ縁起がいい!!」

杉元さんはアシㇼパの思いを汲み取ってくれた
アシㇼパは嬉しそうに頷くと、白石さんを引っ張って杉元さんと大叔母の旦那さんと共に舟に乗り込んだ

白石「結局俺も駆り出されるのかッ!!」

アシㇼパ「イナンクル、大叔母とここで待っててくれ。」

『分かりました。』

私は大叔母と4人を海へ送り出した

谷垣「イナンクルは一緒に行かないのか?」

『はい、私はここで大叔母とエチンケが獲れたという合図を待ちます。』

谷垣「合図?」

『ワッカケㇷ゚という舟の底に溜まった海水を汲み出す道具があるのですが、舟に乗っている方はそれで水を12回汲み出すマネをするのです。』

谷垣「なぜだ?」

『陸で待つ方に〝カメが獲れた〟という合図を送っているのですよ。』

『陸にいる方はそれを見てカメを迎えるために真水を用意します。』

『陸に上がったら汲み出した水の分、カメの口についであげます。』

『それがカメを獲ったときのしきたりなのです。』

谷垣「色々なしきたりがあるんだな。」

シサㇺの方々にも様々なしきたりがあるはずなのですが...
私たちよりは多くないのでしょうか...

大叔母「イナンクル!!」

『あ、亀が獲れたみたいですよ。』

谷垣「真水を用意しよう。」

『はい。』

私たちは4人が帰って来る前にカメを迎える準備をする

アシㇼパ「アオウミガメ(クンネ・エチンケ)が獲れたぞ!!」

カメを迎える準備が終わるとすぐに4人は海から帰ってきた
早速アシㇼパは大叔母と共にクンネ・エチンケをさばく

白石「イナンクルちゃ～ん!!」

白石「亀と間違えられて頭を叩かれたら腫れちゃった...」

『だ、大丈夫ですか!?』

白石「痛いよ～」

白石さんは私の腰に泣きながら抱きついた
確かに腫れていて痛そう...

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