旭川のコタン ページ41
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-夜-
私たちは旭川まで移動し
旭川にあるアイヌコタンで潜伏する事を決めた
コタンで待機していると
土方ニㇱパがおじいさんを連れてきた
杉元「で、誰だコイツ。」
土方「鈴川聖弘という結婚詐欺師だ。」
土方「変装の名人でね、網走で知り合った。」
杉元「網走で?」
すると土方ニㇱパは鈴川ニㇱパの着物を剥いだ
鈴川ニㇱパの身体には刺青人皮と同じ模様の入れ墨が彫られている
杉元「てめぇ...隠してたのか。」
土方「全ての情報を共有すると言った覚えはないぞ。」
牛山「じいさん、俺にまで黙ってたのか。」
土方「なぁに、網走に行く途中で呼ぶつもりだったまでだ。」
牛山「食えないジジイ共だ...」
杉元「チッ...」
尾形「たかが結婚詐欺師になにができるんだ。」
尾形さんの言葉に鈴川ニㇱパは怒った
鈴川「詐欺師は頭を使う、暴力で人から何か奪うような野蛮な脱獄囚と一緒にしないでもらいたいねぇ!!」
鈴川「それで、俺にどうしろっていうんだ?」
土方「第七師団から白石を助け出す。」
土方「白石が旭川第七師団の兵営のどこにいるのか、中に潜入して探らなければ分からない。」
私たちの代わりに白石さんを助けるために
鈴川ニㇱパには旭川第七師団に潜入してもらう事になった
鈴川「関係者になりすますか。」
永倉「神居古潭の一件で警戒してるはずだから、よほどの関係者じゃない限り教えはすまい...」
杉元「東京の師団の上級将校とかは?」
尾形「いや、軍は上に行くほど横の繋がりが強いから架空の上級将校はバレる。」
すると外で犬が吠えた
その犬の声を聞いた鈴川ニㇱパは
鈴川「イヌ...犬童四郎助はどうだろうか?」
牛山「犬童?網走監獄の典獄?」
杉元「似てるのか?」
永倉「似てないですよね?」
土方「...似てないな。」
鈴川「俺も犬童を知っているがね、顔の骨格は近い気がする。」
鈴川「誰か実在の人物に成りすますってのは、その人物と似ていない部分を減らすって事だ。」
鈴川ニㇱパは誰かに成りすますのが得意で
その特技を使い、誰かに成りすまして結婚詐欺をしていたら捕まってしまい、網走監獄へ送られたそうだ
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作者名：檜枝 | 作成日時：2020年3月23日 7時
