【ゴールデンカムイ】旅路の果てに見たもの壱 (ページ44)

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甘えん坊ページ44

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アイヌの新婚さんと別れ
皆が帰ってくるまでチセで待っていると

アシㇼパ「イナンクル、戻ったぞー!!」

アシㇼパが元気よく戻ってきた
けれどアシㇼパの顔は真っ黒だった

『アシㇼパ、フキ(コㇿコニ)を食べたのですね?』

アシㇼパ「たくさん食べたぞ!!」

『フフッ...可愛いお顔が汚れていますよ。』

私はアシㇼパの顔全体についている汚れを拭き取った

アシㇼパ「ん～」

アシㇼパは私に甘えてくるようになった
それが嬉しくてついつい甘やかしてしまう...

私もアシㇼパもひとりっ子だからね...

白石「イナンクルちゃん見て見て!!」

白石「大きな鮭だよ!!」

『白石さん、おかえりなさい。』

『大きなサクラマス(イチャニウ)ですね。』

白石「そうだろう?」

『あ、白石さんもコㇿコニを食べたのですね。』

白石さんも口の周りが黒くなっていた

白石「イナンクルちゃん!!」

白石「俺もアシㇼパちゃんみたいに拭いて欲しいなぁ～」

ソロソロと白石さんが私に近づく
そんな白石さんをアシㇼパは蹴り飛ばした

『アシㇼパ!?』

アシㇼパ「白石はダメだ!!」

『アシㇼパ、乱暴は良くないですよ?』

アシㇼパ「イナンクルは私のイナンクルだ!!」

仁王立ちをするアシㇼパ
アシㇼパの私になれるのはとても嬉しいのだけど...

杉元「え～アシㇼパさんだけずるい～」

そう言いながらヨチヨチと杉元さんがチセに入ってきた

アシㇼパ「う～ん...」

アシㇼパ「杉元は特別に許す!!」

杉元「やったー!!」

アシㇼパ「特別だからな!!」

白石「なんでー!?」

アシㇼパから許可が降りた杉元さん
早速私は杉元さんの口の周りを優しく拭き取った

杉元「う～ん、ソフトタッチ。」

アシㇼパ「なかなかいいものだろ?杉元!!」

杉元「いいものだね～アシㇼパさん!!」

白石「杉元とアシㇼパちゃんだけずるいよ～!!」

なぜ杉元さんは許可して
白石さんは許可しなかったのか...

後でアシㇼパに聞いたのだけど...

それはアシㇼパに賄賂があったかなかったかの違いだったみたい

ちなみに賄賂は味噌(オソマ)だそうです

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