【ゴールデンカムイ】旅路の果てに見たもの壱 (ページ18)

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お留守番ページ18

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『アシㇼパ...?』

『白石さん...?』

2人がなかなか離してくれないので慌てていると
杉元さんは2人の首根っこを引っ張って引き剥がしてくれた

杉元「いい加減離れなって...」

杉元「イナンクルさんが困ってるから...ね?」

そんな杉元さんに
アシㇼパと白石さんは顔を見合わせた

アシㇼパ「何だぁ?杉元...」

アシㇼパ「もしかして羨ましいのかぁ?」

杉元「べッ...別に!!」

杉元「イナンクルさんが困ってたから!!」

白石「ん～!!」

白石「イナンクルちゃんいい匂いがする～」ｽﾘｽﾘ

アシㇼパと白石さんは
〝羨ましいだろ〟という目で杉元さんを見ている

杉元「ほら、そろそろ行くよ?」

アシㇼパ「あともう少しだけ...」ｽﾘｽﾘ

白石「あと5分...いや10分...」ｽﾘｽﾘ

杉元「長げえよ...」

『はわわ...』

そんな私を見兼ねた杉元さんは
2人を強引に引き剥がすと...

ギュ...

『!?』

私を優しく抱きしめた
杉元さん...とても温かい...

杉元「あ...!!」

杉元「ご、ごめん...」

杉元さんはバッと私から離れると
帽子の鍔で顔を隠した

『いいえ、大丈夫ですよ。』

アシㇼパ「なんだ?杉元...」

アシㇼパ「やっぱり羨ましいかったのかぁ?」

杉元「別に...」

アシㇼパとも杉元さんとも白石さんとも
全員と抱擁できたからこれでお愛顧だ

白石「んじゃ、行ってきま～す!!」

アシㇼパ「イナンクル、フチを頼むぞ!!」

杉元「何かあったらすぐに知らせてね?」

『はい、行ってらっしゃいませ。』

3人は仲良くニシン漁場へ向かった
脱獄囚もいると言っていたから心配だ

何事もなければいいけど...

3人を見送り
私がフチのチセに入ると...

『た、谷垣ニㇱパ!?』

谷垣ニㇱパが杖をついて歩いていた

『もう大丈夫なのですか!?』

谷垣「嗚呼、まだ痛いが我慢出来る程だ。」

谷垣「これもイナンクルのお陰だ。」

『そうですか。』

谷垣ニㇱパの笑顔を見て安心した
律儀で優しい人だから無理に我慢はしないはず

杖をついて歩けるまで回復したのなら
後は治るまで安静にして待つだけだ

オソマ「変な耳(シンナキサㇻ)!!」

『あ、オソマちゃん。』

谷垣「オソマか。」

チセに来たオソマちゃんも
谷垣さんの歩く姿を見て喜んでいる

奥にいるフチもニコニコと笑っている

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