宿儺の力を持った少女のヒーローアカデミア〜体育祭・職場体験編〜

第33話　何時の時代でも ページ10

「おい、見たか」
「雄英体育祭か？」
「あの女子何者だ」
「両面宿儺と同じ力だと？」
「術師ではないのか」
「呪術ならテレビには映らんであろう」
「それより個性の方が問題だ」
「即刻秘匿死刑にすべきだ」
「しかしそれを伝えて素直に引き渡すヒーローではないだろう」
「ましてや雄英高校」
「ヒーローの巣窟だ」
「厄介な」
「個性なら問題無いのではないか？」
「愚か者、あの両面宿儺と同じ力だぞ」
「相手をすれば無傷では済むはずがない」
「渋谷事変と同じ事を繰り返すというのか」
「こちらで処理せねばなるまい」
「だが現代に特級レベルの術師がいないのも事実」
「ならば此奴を飼うか？」
「冗談を言うな、もし裏切った時どうする！」
「縛りを結べば良いであろう」
「そも、呪力があるのか？」
「無い場合には呪具を扱わせれば問題ないだろう」
「現時点でもそう強くはないのではないか？」
「序盤で脱落するなどヒーローの卵よりも実力不足ではないか」
「ならば今の内に飼い慣らすなど容易いだろう」
「禪院で引き取るか？」
「馬鹿言え、加茂が引き取ろう」
「五条が一番安全だぞ」
「御三家だけに扱わせるものか」
「直ぐに一級と同等にはなりそうだな」
「宿儺の器と瓜二つ」
「血縁者か？」
「まさか」
「器には親族は居なかったと残っているぞ」





「ケヒッ」





突然、聞き覚えの無い声が響いた
老人達の話し声で五月蝿かったそこは静まり返る
それを感じ取った声の主は、クツクツと嗤いながら思うのだろう

力以外の序列はつまらない、と

第34話→←第32話　(3.4 12時更新)

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す