第29話 体育祭と1年生 ページ5
そして今に至る。
隈を作ってニコニコしている叔父を見て雪は頭痛が酷くなった気がした。きっと朝食の焼き魚に大根おろしを掛け忘れたからだ。きっとそうだ。
叔父から視線を外しミッドナイトの話に耳を傾ける。
「いわゆる予選よ!毎年ここで多くの者が涙を飲むわティアドリンク !!さて運命の第一種目!!今年は……コレ!!!」
現れた文字は、障害物競走
吸い込んだ空気は歓声で熱されていた
雪の叔父、神切 遺人には大声を出す元気は残っていない。精々、脳内で騒ぐのが限界だ。
それもそのはず、昨日の電話の時点で彼は3徹目を迎えていた。いつものテンションもおかしい為あまり気づかれないが、深夜テンション真っ只中である。
深夜テンションな叔父に気を取られながら体育祭に参加する姪の気持ちにもなってほしい。
閑話休題
『スタート!』
その音が聞こえると同時に雪は冷気を感じた。
恐らく轟当たりだと考え回避を試みる
雪はグッと脚に力を込め、飛んだ
パキパキパキッ
空中で下にいる生徒達を確認しながらちょうど人がいない所へ器用に着地する
凍って動けない人の間を抜けると、轟や爆豪が遠くに見えた
急いで追いかけようとするが、彼らと雪の間には入試で倒した0ポイント敵が行く手を阻んでいた
咄嗟に印を結び手を振り上げようとし、
ふと、雪の動きが止まった
『ヴィランみてぇ』
その一言が脳裏によぎったのだ
その時彼が発した、たった一言が雪が個性を使うことを躊躇わせた
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ROCK Down LOVE(プロフ) - 箱さん» 素敵だなんて!!ありがとうございます!今月の22日辺りに再開する予定なので気長にお待ちください! (2022年12月8日 19時) (レス) id: 5591b512d9 (このIDを非表示/違反報告)
箱 - ステキな作品を書いてくれてありがとうございます (2022年12月7日 18時) (レス) id: e97eef8072 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Rock down Love | 作成日時:2022年10月3日 17時