俺の小さい妹～ｶﾀﾖｾﾘｮｳﾀ～ (ページ22)

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リクエストいただきました！
ありがとうございます！

今日は雑誌の撮影
いつも通りの朝を迎え、
そろそろAが来るところだ

「おはよ〜…」

涼太「お、おきた？」

「うん〜」

…あれ、元気ないぞ
これはおかしい
だって朝から机に突っ伏すなんて

俺ね、お母さんから教えてもらった
Aがこういう時は首の後ろを触ってみ？って、なぜ触るのかは分かんないけど
とにかく触ってみる

「ん」

え。あついあつい
あれ、もしかして風邪？

涼太「A？」

「ん〜？」

涼太「熱。はかろっか」

すぐ側にあった体温計をとって
Aの脇に挟める

涼太「どんな感じ？」

「ん〜？」

涼太「頭痛い？」

「うーん」

そっか。喋るのもキツいんやな

ﾋﾟﾋﾟﾋﾟﾋﾟ

涼太「ごめんねー。とるよー」

どれどれ

"38.3"

ちょっと待って
めっちゃ風邪じゃん
どうしよう。思いっきり仕事なんだけど
看病したいけど。出来ないな
…亜嵐くん呼ぼ
あの人ひまだし。←

涼太:Aが風邪引いた

亜嵐:やばい。大事件。今すぐ来る。

ということで

涼太「今日保育園いいから、部屋に戻ってねな？」

「おにいちゃんは？」

涼太「あのね。仕事なんだけど。亜嵐くんが来てくれるから」

なんて言うとほわ〜んって顔を緩めてくれた
もう、ひとつひとつの仕草をするだけでもきついんだね
そんな小さな体を苦しめる風邪菌に俺は初めて殺意を感じた

「ｺﾎｯｺﾎｯ」

涼太「だいじょうぶ。きついね」

ああ。できるなら変わってあげたい

「おに…おにいちゃんっ」

涼太「何も話さくていいよ」

まず熱があるから、タオル濡らしてこなきゃ

涼太「A、兄ちゃんタオル持ってくるからちょっと待ってて」

「ｺﾎｯｺﾎｯ」

涼太「だいじょうぶ。すぐ来るから」

たしか、タンスにあったよね
この家で風邪なんて俺まだ一回もないけど
こういう時のためにそれ専用のタオル買っといたんだよね
でも買ったのはAが来てからなんだけどね

ピンポーン

あ、亜嵐くんかな

涼太「はーい」

亜嵐「ちょっ！大丈夫！？」

涼太「いやぁ…」

亜嵐「まず入る！」

そんな焦ります？
あ、そろそろ行かなきゃ

涼太「亜嵐くん！」

亜嵐「なに？？」

ちょ笑
駆け足やめて笑

涼太「俺、もう行かなきゃ、タオル、そこに置いてるから」

亜嵐「分かった。俺に任せて」

涼太「任せた」

ごめんね、一番辛い時にそばにいてあげられなくて
そう思いながら、家を出た