第五十二 ページ4
成蟜「そこの女。今、何と申した?もう一回言ってみろ。この俺が、なんだって?」
その言葉に反応して、またゴミを見るような目で玉座から此方を見下ろす。
夕「貴方は王になってはいけない、そう言いました。人の価値を身分で決め、王族だけの血が正しいと言い張るのはただの間違いとそろそろ気づいては?
私は下僕の身、誰が王になろうと関係ないと思っていました。だけど、貴方を見てこれだけはハッキリと言えます。」
──この国、秦国の王はただ一人。嬴政様だけです。──
成蟜「…貴様、死にたいのか?
ランカイっ!この女を…潰せっ!!」
その一言でランカイの体の向きが此方を向く。
と、同時に
「上等だぜ。かかってこい!夕には指一本触れさせねェから。」
と、起き上がり叫んだ信。
信「いつまでも泣くな。政が待ってんだ。」
剣を構えたその背中は今までで一番頼もしくて、カッコよく思えた。
信「隊長!何とかその大猿の動きを止めてくれ。5秒でいい。そうすりゃ俺が仕留める!!」
言葉通り、ランカイをバジオウ、タジフ、シュンメンの三人がかりで押さえつけた事で少しランカイの動きが止まった。
夕「っ信!!今がっ……」
信「わかってらぁぁ!!」
飛矢のように鋭い刃は真上からランカイの体を貫通した。
戦意を喪失させたランカイは倒れ、信の勝利だ。
成蟜「きっ貴様らまさかこの俺をっ下民の分際で王族である俺をっ…切ろうとでも言うのか!
ふざけるな!許される訳ないであろう。王座に在る王をっそんなことっ有り得ぬわァ!!」
信「あるんだよ。戦争だからな。しかもお前が始めたんだ。」
信の言葉でようやく事の重大さに気づいた様子。
何の根拠もなしに王座を奪うためだけに始めた戦争、罪の無い人の命を奪い、巻き込んだ代償は大きい。
竭氏が大臣に紛れて逃げる。そこに、吹き矢を構えた貂ちゃんが見事に竭氏の左目をて命中させ、バジオウ、シュンメンが討った。
反乱の首謀者を討った時点で勝敗はついた。
が、一人の大臣に貂ちゃんが刺されてしまい、隙を見て成蟜が正面扉から逃げた。
夕「貂…。貂ちゃんっ!!」
壁「信!早く成蟜を追うんだ!」
信「夕、貂を頼んだ。」
その場に倒れ込む貂ちゃんの傍に生き、脈を確認する。
(…大丈夫、脈はある。でも急所を刺されたし早く止血しないと。)
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モモ(プロフ) - メッセージが続いてしまいごめんなさい。この作品のお陰でキングダムの漫画を読んでみよう!と思いました。これからも応援しています。次の更新がいつになるかわかりませんが、とても楽しみにしています。 (8月15日 22時) (レス) id: a95e8dfc3d (このIDを非表示/違反報告)
モモ(プロフ) - すみません...。慣れていなくて先程、書き終わらないままメッセージを送信してしまいました。私は最近キングダムの映画を見てこの小説に出会いました。とっても大好きです!!作者様が今はどうかわかりませんが、私は今高校生で生活の息抜き、楽しみとして読んでいます (8月15日 22時) (レス) id: a95e8dfc3d (このIDを非表示/違反報告)
モモ(プロフ) - はじめまして! (8月15日 22時) (レス) @page10 id: a95e8dfc3d (このIDを非表示/違反報告)
ままま - めちゃくちゃ面白いです。最近映画の最新作を見て、キングダム最熱しておりました。その折にこの小説に出会い一気に読んでしまいました。続きが気になりどうにかなりそうです。暑い日が続く昨今ですが、どうかお体には気をつけてご自愛のほどお祈りいたしております。 (7月31日 15時) (レス) @page10 id: c2c76806e1 (このIDを非表示/違反報告)
星の空(プロフ) - 心さん» ありがとうございます。これからも頑張ります(^^) (2022年9月23日 11時) (レス) id: 7bf82b942c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:星の空 | 作成日時:2020年3月21日 22時