[黄名子ちゃん]菜花黄名子なんて、大嫌いだ。[嫌いな人へ]～Ω3兄弟の逆襲(嘘)～!4! (ページ23)

今日:3 hit、昨日:25 hit、合計:16,326 hit

私156 ページ23

周囲から、人類を裏切ったどうちゃらって声が聞こえた気が。
周囲の視線が突き刺さってるのは明らか。

…あぁ、少しだけ力が強くなった気がする。

「…A、なんで」

呆然とした様子だった。私が来て、驚いているんだろうか。
それでも能力を使い続けているなら、きっと敵対する意思はあるのだろう。
私は、しっかりと目を見て言った。

「やめなさい」

能力をとめろ、という意味だったんだが、伝わったんだろうか。
まぁ別に良いんだけど。

「…」

返事はない。
フェイの瞳が困惑に揺れている。…そこで疑問に思った。知り合いが出てきた程度で、ここまで困惑するのか?
それでも、能力を使い続けるなら。

「聞いてるの?
…もう、やめなさい。
これは警告。次は無い」

このままじゃ、私が消えるから。

「…なんで、なの
どうして、君は」

述語の無い喋り方に、イラッとしなかったといえば嘘になる。
けれどとにかく、後ろの天馬達が心配だった。
…良いよね!二回は言ったんだし!!(投げやり)

私はそのまま近付くと、思い切りひっぱたいた。
周辺に働いていた力が消えた。

それと同時に、糸が切れたようにフェイは倒れた。
周囲は当然、静まりかえった。

「…力の使い過ぎか」

そう言って、アスレイさんの居る方向に向かって歩き出した。
入れ違うように、アスレイさんもフェイの方へ向かう。

試合終了のホイッスルが響き渡る中、私はフィールドから出た。