Valkyrieの人形はプロデューサー (ページ9)

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第七話ページ9

さて、待ちに待った放課後だ。
授業スピードが異常すぎてほとんどついてこれなかった私に、北斗くんはノートを貸してくれた。ページをめくる度に綺麗にまとめられた数学のノートにしか見えない。
「何かあったら連絡しろ。ついでに、ユニット全員の連絡先も渡しておく」
流石は委員長。
連絡先を追加し、一度、確認のメールを送る。
北斗くんが、無事に送られてたと頷いた。
「今から校内を案内する。ついてこい」
私は椅子から立ち上がり、カバンを持って北斗くんの後ろについた。歩き出そうとした北斗くんが一度立ち止まり、私に向き直って、
「おれの隣に並んで歩け、どうも後ろにいると歩幅の調節ができなくてな」
言われた通り、隣にいく。北斗くんが確認して、再び歩き出した。夕日が差している校舎内はどこか神秘的で、違う世界みたいだ。グラウンドには、部活動中の生徒やレッスンをしている生徒も見える。本当に、普通の男子高校生で、アイドルなんだと実感する。北斗くんは私がつい立ち止まってグラウンドにいる生徒に魅入っているところに入って、怒るどころか、「あの部活は＿」や「あのユニットは＿」と説明してくれた。
そして前方からスバルくんたちが駆け寄ってきた。
「やっほ～転校生ちゃん☆」
「ホッケ～転校生を独り占めしてズルいよ！」
「別に独り占めしていない。転校生に校内を案内していただけだ」
眉間にしわを寄せ、「ムッ」とした。

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