Valkyrieの人形はプロデューサー (ページ4)

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第二話ページ4

宗さんに連れて行かれ、無事に職員室へつくことができた。
宗さんは、「今回だけだ」と言ってそのまま教室へ戻っ行った。軽く深呼吸して、職員室の扉を開ける。中に入ると担任の先生が待っていた。佐賀美陣先生。
「おお(人1)。迷わなかったか？」
私は頷いた。
「まだ教室もわからないだろうから、教えるがてらついてきてくれ」
陣先生が前を歩き、私が後ろをついていく。
見た感じ、髭の生えた中年っぽい男性だが、メイクして髪を整えれば立派な芸能人になれそうな気がする。
そう考えていると、ついたようだ。
2-A……。今日から私が過ごす教室……。
「入れ～」
教室に入りかけている陣先生に呼ばれて私は急いで教室の中に駆け込んだ。
教室内の生徒は見事な男子生徒。美少年ばかりで私の場違い感を激しく感じてしまう。
「自己紹介できるか？」
自己紹介……。無理だ……。
焦っていると、後ろの黒板を見つめ、チョークを手に取る。そして……
『初めまして (人1)Aです。よろしくお願いします』
と、書いた。周りは呆然。当たり前だろう。
陣先生に席を教えてもらい、着席した。日当たりのいい窓辺の特等席。
別に、真面目さんのように先生の話がよく聞こえるから一番前の席、だとか、そういうのは特に気にならない。ただ、言ってみたかっただけだ。
隣の人が教科書を見せてくれた。皆優しいんだ……。