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足早に今来た道を戻り、あの雑貨屋に入る。
店の奥にまっすぐ進んでAが手に取っていた髪止めの前で立ち止まった。
よかった。売れてなかった。
それを持ってレジにいる店員に手渡す。
チラッと俺の顔を見る店員。
さっき来た時に顔は見られてたから、戻ってきて買ってることを理解されてると思えば、少し恥ずかしさと照れ臭さがでた。
カードは使えないらしく万札を出してお釣りを受け取り、小さな袋に入れられたソレを手に小走りでAの元に戻る。
先ほどより空いている店内に入り、Aの方を見れば知らない男がAの前に座っていた。
そして少し困り顔のA。
少し乱れた息を整えるように深く息を吸い込んで、吐き出しながらそちらに向かう。
「悪い待たせた」
『あ、おかえり』
Aの明らかにホッとした表情に、その頭を撫でる。
「知り合い？」
そして、お前誰。と言う目を向ける目の前の男に同じ目を向ければ、うん。とAの小さな返事が返ってくる。
『大学の「あー、��友達��か」
友達。それを強調するように言えば、グッと男の眉が寄せられた。
「…Aちゃん、この人は？」
負けじと俺のことをAに聞く男にニヤリと笑う。
『あ、ココは私の彼氏なの』
少し照れたようにチラリと俺を見て言うAに愛おしさが込み上げる。
「え、かれし…？」
心底驚いた顔で聞き返した男に、うん！と笑って答えるA。
こういう時天然でよかったと思う。
いたんだ。と呟いたそいつに、見せつけるように座っているAの肩を抱き寄せた。
「Aの話し相手になってくれてありがとな」
「……彼女を1人にさせて自分はのんびり買い物か」
怪訝そうな顔をしながら俺の手元を見たそいつ。
「あぁ、買い忘れたものがあってな」
『買い忘れ？
買えた？』
そう大きな目を俺に向けるAに、ん。と返して袋を差し出す。
「コレAにって思って」
『え？私に？
開けていい？』
いいよ。と俺の返事を聞いてから、ペリッと貼られたテープを外して中を覗いたAは、目を大きく見開いて俺を見た。
『これ…』
袋を傾けて添えた手の上に出した髪止め。
なんで。と呟いたAの手の上からソレを取って後ろに回る。
Aの束ねられた髪を撫でながら、前に座る男を睨みつけた。
テメェいつまでそこにいるつもりだ。と意味を込めて。
その俺を見た男は、肩を揺らして立ち上がる。
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玉兎(プロフ) - えりちゃんさん» 初めまして！コメントありがとうございます☺️ なんと2回目！楽しんでもらえて嬉しい限りです！！ これからも頑張っていきますのでよろしくお願いします！✨✨ (6月15日 11時) (
レス) id: 51ccdf4ac7 (このIDを非表示/違反報告)
えりちゃん - はじめまして☺️実は読ませてもらうの2回目なんですが､きゅんきゅんが止まりません！毎日の楽しみになっています💕 (6月15日 2時) (レス) @page7 id: 84c92b84c7 (このIDを非表示/違反報告)
玉兎(プロフ) - 香恋さん» コメントありがとうございます！ はじめまして☺️ 中毒症状出ましたか〜夜更かしまで😂😂 嬉しいコメント励みになります✨ありがとうございます🥰 頑張ります！！💪 (2023年1月29日 20時) (レス) id: 5cb8755336 (このIDを非表示/違反報告)
香恋 - はじめまして！一昨日この作品を見つけて、テンポも良いし面白すぎて読むのが止まりませんでした！読む手が止まらなくて中毒症状出ました笑。面白い展開と文才の凄さに夜通し読んでしまいました！更新楽しみにお待ちしてます😭 (2023年1月29日 13時) (レス) id: da7568f49d (このIDを非表示/違反報告)
玉兎(プロフ) - れなさん» コメントありがとうございます！！✨ 嬉しいお言葉感謝感激です！！🥳 地道に下書き進めてますので少しお待ちください！よろしくお願いします☺️ (2023年1月24日 22時) (レス) id: 5cb8755336 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：玉兎
| 作成日時：2022年10月28日 18時
