欲しがりません、帰るまで 【ツイステッドワンダーランド】

ななわ ページ9

どうやら学園長の話ではあの悪戯好きなお化けのせいで此処の寮は無人寮になったらしい
そういうのは忘れず伝えて欲しいな…‼


「貴方たち2人で協力してゴーストたちを追い出してしまうとは。」
「協力とは聞き捨てらなねーんだゾ」
『え、あれ協力してなかったの?』
「だってオマエほとんど見てただけだし?オレ様はツナ缶が欲しくてやっただけだし?」

2人で言い合っていると考え込んでいた学園長が顔を上げた

「おふたりさん。ゴースト退治もう一度見せてもらえます?」
『でもゴーストはもう何処か行っちゃいましたよ?』
「そうだゾ。それより、ツーナー缶！」

困惑する私とツナ缶を催促するグリムを横目に変身薬でゴーストに変身した学園長

「えぇ〜、嫌なんだゾ。めんどくせーし、コイツと一緒なんて…」
『グリム、入学できるチャンスかもしれないよ』

そう言うと嫌々引き受けてくれた。そんなに私との協力嫌なのか…
少し残念に思いながら先程のようにグリムに場所を指示していく

『上から来るよ‼次右、左…って早っ⁉』

普通のオバケとは違い動きに変化を見せる学園長にギリギリでついて行く私達
なんとか終わらせる事に成功した時にはグリムも私も肩で息をしていた

「なんと…まさかモンスターを従わせることが出来る人がいるなんて…」

何やら驚いた様子でブツブツと考え込んでいる学園長に話しかける

『あの、グリムも一緒にこの寮に置いてもらえませんか?』
「何ですって?モンスターを?」
「オマエ…」

『お願いします、なんだかんだ言ってグリムにはお世話になったし…』
「……ふぅ、…Aさんが言うなら仕方ありませんね。いいでしょう。」
「ふな“っ⁉本当か⁉」

飛んで喜ぶグリムを見て私も嬉しくなる

『やったねグリ「しかし。」…え』

「闇の鏡に選ばれなかった…しかもモンスターの入学を許可するわけにはいきません。」

グリムの方を見ていた学園長はクルッと申し訳なさそうにこちらを見る

「Aさんについても、申し訳ないですがただで居候させるわけにはいかないんです。」
「なんだぁ…ぬか喜びだゾ…」
「話を最後まで聞きなさい。Aさんの魂を呼び寄せてしまった事に関しては、学園にも責任の一端はあります。 とりあえず当面の宿についてはこの寮を無料で提供します。」

あまり…というかそもそも此処の通貨が分からない。円でいいのかな?
お金についてはどうしようもなかったので正直ありがたい、学園長の言葉に安心したのも束の間

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