さんじゅうごわ ページ40
「おい、真面目に塗らないか」
「へいへい、すんません」
「って、ちょっとちょっと、Aちゃん何その手！ふざけるのは良いけど手荒れちゃうよ」
魔法のやり方を教え終わったケイト先輩は私たちの様子も見にきたようで私の手元の落書きを見てぷりぷりと怒っている
女の子なんだからそういうとこ気を付けないと‼と言い色塗りを3人に任せて私は手を引かれてその場を離れた
着いたところは手洗い場でここも薔薇の赤がモチーフとされていておしゃれな作りだ
そんな装飾をぼーっと見ている場合ではなかった‼蛇口をひねり水を出して私の手を優しく擦ってペンキを落とすケイト先輩に声をかける
『先輩!こんなことしなくて大丈夫ですから‼全然‼色塗り戻って良いですよ‼』
「戻って良いって、Aちゃん此処からの戻り方わかんないでしょ?」
『うっ…それは…』
「はい、静かにしてなさ〜い」
冷たい水で洗っているはずなのにケイト先輩の手が暖かいからまったく辛くないけど…逆にケイト先輩が冷たいのでは！？！？！？
あわあわしていると洗い終わったらしく濡れた手をハンカチで拭き再び手を引かれて薔薇の迷路に入り込んだ
「たっだいま〜、調子どう…って想像以上に容量悪いな〜、君ら。」
『青い薔薇に…こっちは黒焦げ…』
頼まれた薔薇を見てみると青色だったり黒焦げだったり、頼まれたものとは程遠いものになっていた
これはひどい。
「つーか、薔薇は白いままでも良くね?綺麗じゃん」
「こればっかりは伝統だからね。“なんでもない日”おめでとうパーティーの日の薔薇は赤!」
『なんでもない日おめでとうパーティー…』
「クロッケーは、バットに7色のフラミンゴ、ボールにハリネズミを使うのがお決まり」
『フラミンゴにハリネズミ…』
「あー、でも、春の庭でやる花たちのコンサートでは薔薇は白、これも大切なポイントだよ」
『コンサートの薔薇は白…』
「変な決まりばっかりなんだゾ!Aもさっきからここの寮生じゃないなら覚える必要ないんだゾ」
「これは、グレート・セブンの1人、ハートの女王が決めたルールなんだって」
やっぱり個性的な寮だ…こんなに覚えることがいっぱいなんて私は入るのに向いていないんだろうな…
そんなことを思っているとエースくんは寮長の事を思い出してケイト先輩に場所を聞いていたけどどうやら寮長に謝るにはタルトが必要らしい
なんて面倒くさいんだ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1449人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ツイステ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
夢羽(プロフ) - 初めまして。素敵な作品をありがとうございます！定期的に読み返してはエースくんにときめいています… ご多忙だとは思いますが、更新されるのを楽しみにしてます。 (2020年4月27日 0時) (
レス) id: a29a4246c6 (このIDを非表示/違反報告)
- 特別生とは…？特待生とはまた違うのでしょうか。聞いたことの無い響きですが… (2020年4月19日 21時) (レス) id: b7946a7302 (このIDを非表示/違反報告)
あんのーう芋(プロフ) - はじめまして、好きです(唐突の告白) この小説でエースくんのかわいさに目覚めました…ありがとうございます… これからも楽しみにしてます！ (2020年4月3日 1時) (レス) id: d10e65dca4 (このIDを非表示/違反報告)
うめもち - めっちゃくちゃ好きです！！すごいキュンキュンして最高すぎます！wこれからも頑張ってください！！ (2020年3月29日 13時) (レス) id: a90799e521 (このIDを非表示/違反報告)
ゆー - 更新楽しみにしています。 (2020年3月28日 19時) (レス) id: 1a14a16763 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：木村 | 作成日時：2020年3月19日 11時
