270.夢 ページ23
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(全然疲れが取れてないな……むしろもっと疲れてるような……)
目が覚めて、ぼんやり時計を見る。いつも起きている時間通りだ。ジョンウ兄さんとスンオンは当然まだ寝ていて、二人の寝息を聞きながらため息をつく。
昨日はお風呂から出たあと、もう練習室に行く気力も体力もなくてジョンウ兄さんとスンオンと「おやすみ」と言い合ってそのままベッドに入った。珍しく日付が変わる前に寝たから、いつもよりかなり長く寝たはずなのだけど、その割には体がものすごく重い。なんだか嫌な寒気もする。
(ん？ 私のタオル……こんなとこに置いてたっけ？)
長く寝ればいいってもんじゃないんだな。寝付くのも遅かった気がするし。そう考えていたら、枕元に置かれた一枚のタオルに気付いて。思わず首を傾げる。確かに見た目的に私のタオルだけれど、タオルはベッドの下にまとめて畳んで置いていたはずだ。使ったタオルも放置せずちゃんと洗濯に出していたのに。
そう不思議に思い、重い体を起こしてタオルを置いていた場所を見ると、そこにはちゃんと畳んだタオルがあった。でも、寝る前に見た時より一枚少ない気がした。
(汗拭くために取ったのかな……？ 全然記憶ないけど……)
ふと服が肌に張り付くような気持ち悪さを感じて、着ているスウェットの中に手を入れると、若干汗ばんでいる。もしかしたら寝汗がひどくて無意識にタオルを取って拭いていたのかもしれない。だから起きたときに純粋に寒いってだけじゃない、変な寒気がしたのか、と納得した。
顔とか首筋とかはちゃんと拭いたようだし、どうせ拭くなら服の中も拭いて欲しかった。なんてちょっとだけ自分を恨めしく思っていると、急にずきりと頭が痛んだ。モザイクがかかった映像が頭を過り、それに眉を顰める。
(……何か、やけにリアルな夢を見た気がするんだけど……思い出せない)
夢をよく覚えている人は「高想起者」といって、平均的には心配性で不安傾向の高い人らしい。自分がそういう性格なのかどうかは置いて、とにかく私は見た夢をはっきり覚えていることが多い。だから今の状況は珍しかった。
でも、どんな夢かは大体予想はつく。私が見る夢なんて、ほとんど。
そこまで考えて、やめる。こんなに汗かいたり疲れているということは、思い出さない方がいい内容のはずだから。朝から気分を下げることもないだろう。そう思いながら、そろそろランニングしなきゃと私はベッドから出た。
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アップルパイ(プロフ) - なのこ5546さん» いつもコメントありがとうございます！ 更新してすぐ読んで頂いて本当に嬉しいです。書いてる自分もしんどいな……と思っているので、早く明るいシーンまで行きたいなとなってます……🥲 これからも更新頑張るのでぜひよろしくお願いいたします。 (8月4日 3時) (
レス) id: a55c9bddea (このIDを非表示/違反報告)
なのこ5546(プロフ) - 最新話読みました！思わず、ナナー！！！！って叫んじゃいました😭アップルパイさんの小説大好きなのでこれからも更新楽しみにしています💘 (8月2日 7時) (レス) @page22 id: 2327b9d39c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アップルパイ | 作成日時：2023年7月24日 22時
