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「ちょっといいかしら。チョウ、ついてきてくれる？」
廊下で楽しそうに話してるグループの中心にチョウ・チャンがいた。
あたしは昨日のことが頭から離れずにいた。
あれのことはまだハーマイオニーには言っていない。だって昨日は、ハーマイオニーがもう寝ていたのだ。
今日はチョウに理由を聞きにきたのだ。
「え、ええ……もちろんよ、A」
チョウたちがいた渡り廊下から少し離れ、中庭の方へ行く。
移動中は何も話しかけず話しかけられず走るように歩いた。
あたしは前を歩いているのでチョウの表情は読み取れないが、きっとチョウは意味がわからないといった顔をしているだろう。
「ここでいいわ」
振り替えってチョウを見たら、怪訝な顔をしていた。予想してた表情とはちょっとちがかったのが残念だ。
「単刀直入に訊くわ。あなた、ハリーに誘われた？」
今度のチョウは、目と口をおおっぴらに開いて、本当にビックリしていた。
昔、友だちにいたずらしようとして落とし穴を作ったら次の日バレて「何てことしようとしてたの！」と言われた。その時の友だちの顔に似ている。
「どうしてそれを知っているの？」
そのときあたしは頭がおかしくなったのかわからないけど＿＿質問に質問で返されたことのイライラと、昨日眠れなかった疲労感が重なって、＿＿チョウが憎いと感じてしまった。
「ハリーは貴女のことが好きだわ」あたしはぶっきらぼうに答えた。
なんであたしがチョウにハリーのことを教えないといけないのか。
チョウはハリーのことを好きなのだろうか。
「わたしは……」
チョウは困ったように言った。その声は緊迫した様子だった。
「セドリックに最初誘われたから、ハリーの誘いを断ったの」
今度はあたしが驚く番だった。
予想はしていたが……チョウはやっぱりハリーに誘われていた。
そして、チョウはセドリックと行く。セドリック・ディゴリーは、ハリーと同じくトライ・ウィザード・トーナメントの優勝候補者だった。
それにセドリックはハンサムで、女子トイレでその人が話題にならない日はなかった。女子はみんな、少なからずセドリックに好意をもっていた。
「貴女、ハリーに言ったの？ セドリックと行くこと」
「ええ、わたし言ったわ」
「なんてこと！」
ハリーはきっとセドリックを憎く思ってる。
気が立ってる、そうに違いない……。
あたしはその事実によろけそうになりながら、チョウとわかれて図書館へ向かった。
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IZU - 改めてハリー可愛いしかっこいいなって思いました！！ハリー落ち短編集でしか見たことなかったんですけど、やっぱりハリーはいいですね！ (2016年8月30日 17時) (
レス) id: ea97666007 (このIDを非表示/違反報告)
棗野 ｡(プロフ) - ∞トリクシア∞さん» 面白かった、そうコメントして貰えて光栄です。最後のほう、早く終わらせようと焦ってしまい、ちゃんと落ち着いて更新できなかったのですが……こうしてコメント貰えたのでこれでよかったかなと思ってます(単純)。 コメントありがとうございました！ (2015年8月10日 20時) (レス) id: 2e90d9dd81 (このIDを非表示/違反報告)
∞トリクシア∞(プロフ) - とても面白かったです！ ハリー落ちの作品は初めてなんですが、すごくよかったと思います！
(2015年8月10日 20時) (携帯から) (レス) id: dad191b995 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：棗野 。 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=kimotan
作成日時：2015年6月21日 0時
