笑っている貴方 ページ28
「A……？」
どうしたの、と戸惑うハリーに何も答えず抱き締め続ける。ロンとフラーの妹からの視線が痛いが、もうそんなことはどうだっていい。
「無事で、よかっ、た……！ シェーマスが、貴方が死んでしまったかと言ってたからっ、……もう、遅いわよばか！」
何故怒ってしまったのかわからない。だけど無性に腹が立った。こんなに心配させといて、そんなケロッとした顔でこっちを見るなんて。
言ってからはっとした。後悔してハリーから離れようとしたあたしに彼は視線を向けた。
ハリーは彼から離れようとしたあたしの手を取り、引き寄せる。
「A、ごめんよ……。あの、僕のこと心配してくれたんだよね？ ありがとう。これが終わったら話したいことがあるんだ。夜、僕の部屋に来てくれないか？」
「ハリー……、ええ、行くわ。本当に無事でよかった。さあロンたちとあっちへ」
ようやく思い出してくれたか、とロンたちは顔を赤らめていそいそと動き出した。
ハリーはあたしにニッコリした顔を向け、去っていった。
「よかったわね？ A」
「ハーマイオニー。やめてよもう」
「抱き締めるなんてA、大胆ね。みんな見てたわよ」
ハーマイオニーのその言葉にはっと我に返る。スタンドを見上げると双子を先頭にヒューヒューと口笛を吹いたりニヤニヤしてたりする生徒が相当だ。
今更ながら、恥ずかしい……。
ハグリッドやマクゴナガル先生までもが顔を赤くしてこっちを見ていた。だがそれは、『なんて恥ずかしい生徒なんでしょう！』という怒った目ではなく、『よかったですね』という目であった。
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IZU - 改めてハリー可愛いしかっこいいなって思いました！！ハリー落ち短編集でしか見たことなかったんですけど、やっぱりハリーはいいですね！ (2016年8月30日 17時) (
レス) id: ea97666007 (このIDを非表示/違反報告)
棗野 ｡(プロフ) - ∞トリクシア∞さん» 面白かった、そうコメントして貰えて光栄です。最後のほう、早く終わらせようと焦ってしまい、ちゃんと落ち着いて更新できなかったのですが……こうしてコメント貰えたのでこれでよかったかなと思ってます(単純)。 コメントありがとうございました！ (2015年8月10日 20時) (レス) id: 2e90d9dd81 (このIDを非表示/違反報告)
∞トリクシア∞(プロフ) - とても面白かったです！ ハリー落ちの作品は初めてなんですが、すごくよかったと思います！
(2015年8月10日 20時) (携帯から) (レス) id: dad191b995 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：棗野 。 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=kimotan
作成日時：2015年6月21日 0時
