君との出会いを 2 【吉野北人】 (ページ6)

今日:6 hit、昨日:10 hit、合計:42,638 hit

56. ページ6

Aside

「あ、そっか、自分で食べれるよね…///」

北人くんが大変そうで自然にレンゲを差し出してた。恥ずかしい。

北人「食べさせてくれないの？」

手を引っ込めるといたずらな顔をしてそう言ってくる北人くん。熱あるのにこんなドキドキさせられるなんて…。そう思いながら雑炊を口に運ぶ。

「はい、どうぞ。」

一口食べるとびっくりしたような顔をして

北人「めちゃくちゃうまい。ありがとう。」

そのあとは自分で食べられるよと言ってゆっくり雑炊を食べてくれた。

北人「ごちそうさまでした。美味しかった。本当にありがとね。」

「いえいえ、お粗末様でした。」

まだ少しつらそうな北人くん。

「ご飯食べれたし薬飲める？」

水と薬を渡すと少し嫌そうな顔をして飲んでる。熱のせいか少し子供っぽくてかわいい。そんなこと思ってる自分を頭の中で叱る。

「他になんかして欲しいことある？ゼリーとかも買ってきたけど…？」

そういうと自分が寝てる布団をめくってポンポンと叩く北人くん。

「え？いやいやいや、…。」

北人「Aちゃんがここにいてくれた方が早く治る。」

「私お風呂入ってなくて外から入ってきたし、それよりも他になんかあるでしょ？掃除とか洗濯物とか。あ、ゴミ出してこようか？」

北人「ううん、そんなことしなくて良いからこっち、来て？」

子犬のような顔をしてこっちを見つめるから断れなくてゆっくり背中を向けてお布団に入った。