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Aside
「…まっ、て。」
少し先にいる北人くんの袖を掴む。なんか、止められない。
「まっ、て。まだ行かないで。
あの、ほんとにこれ、もらったの嬉しくて、
お礼言いたくて、っ…!」
振り返った北人くんが今度はわたしの腕を掴む。
さっき開けたままだったドアを開けて
わたしの家に入るとドンっとドアと北人くんに挟まれる。
"ガチャンっ!"
強引に鍵を閉めたかと思うと今度は
寂しそうな顔をしてこちらを見つめる。
「ほ、北人くん…?」
北人「我慢、してたのに。」
「、えっ…?」
北人「今日久しぶりに会ってなんかいつもより可愛いし
寒い中待っててくれたはずなのに
待ってないよとか言うし。」
「…///」
北人「抱きしめても、いい?」
「えっ、///」
北人「いや、嫌だったら…」
「嫌じゃない!」
北人「えっ、?///」
「えっ、あ、嫌なんて思うわけないじゃん…。」
北人「、っ…!」
思わずそう答えてしまって恥ずかしくて俯いていると
優しくでもしっかりと抱きしめてくれる北人くん。
そっと上を向くと
北人「ちょっ、今、こっち見ないで…///」
耳まで赤くしている北人くんがいる。
つられて既に赤かった私もどんどん赤くなる。
北人くんの胸に頭を預けながら、この気持ちよさに浸る。
北人「やばい、これ、どうやって離れればいいんだろ…」
「そんなこと、私に聞かないでよ…。」
北人「うん、ごめん。」
多分時間は数秒。でも何時間にも感じて胸が速くなる。
そっと北人くんが離れてそのまま
北人「…///
じゃあ、帰る、ね。またね。」
「うん、また、ね。」
そう言って北人くんはドアを開けて帰って行った。
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作者名:Jellyfish | 作成日時:2021年12月3日 17時